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1986 年度 実績報告書

硫黄の特性を利用するα-アミノケトン類の選択的合成

研究課題

研究課題/領域番号 61550629
研究機関千葉大学

研究代表者

小倉 克之  千葉大, 工学部, 助教授 (60114253)

キーワードα-アミノケトン / メチルチオ基 / スルホニル基 / 硫黄 / 有機合成反応
研究概要

本研究は、硫黄官能基であるチオ基とスルホニル基の特性を活用し、医薬や農薬などの合成に重要なα-アミノケトン類を製造する新しいプロセスの開発を目的としている。検討したプロセスは、メチルチオメチルp-トリルスルホンのアルキリデン誘導体(【1!〜】)へのアミン付加、アルキル化および硫黄部分のカルボニル基への変換である。
1.アミン付加
前述のアルキリデン誘導体へのアミン付加は、第1級アミンが良好な結果を与えた。溶媒としてメタノールやDMEのような極性溶媒を用いてもよいが、溶媒を使用することなく、アミンを過剰(約3当量)用い、約60゜Cで加温することによって付加が円滑に進行することを見い出した。なお、第2級アミンではジエチルアミンは付加せず、モルホリンの如き環状アミンは、反応は遅いが、付加体を与えた。
2.アルキル化
前項で得られることが明らかとなったアミン付加体は、DMF中水素化ナトリウムでアニオン化したのち、ハロゲン化アルキルと反応させることによって、メチルチオ基p-トリルスルホニル基にはさまれたメチル炭素上でアルキル化を受けることが明らかとなった。
3.硫黄部分のカルボニル基への変換
アルキリデン誘導体(【1!〜】)のアミン付加およびアルキル化によって得られる化合物を酸加水分解して、α-アミノケトン体に導く反応条件を種々検討した。その結果、メタノールと濃塩酸との4:1混合物中で加熱すると収率よく加水分解が生起することがわかった。
このように、今年度はα-アミノケトン類合成に対する基礎的知見を集積することができた。

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公開日: 1988-11-10   更新日: 2016-04-21  

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