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1987 年度 実績報告書

擬似糖質を含む生物活性物質の合成的研究

研究課題

研究課題/領域番号 61550646
研究機関慶応義塾大学

研究代表者

小川 誠一郎  慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (00051475)

研究分担者 只野 金一  慶應義塾大学, 理工学部, 専任講師 (20051914)
キーワード擬似糖質 / 擬似二糖類 / 抗生物質類似体
研究概要

前年度において, トレハロサミンのD-グルコース部を擬似D-グルコースに置き換えた類似体が, 天然物に比べ約25%の活性を保持していることを明らかにした. そこで, 現在, D-グルコサミン部を擬似糖にする計画で合成研究を進めている. 擬似糖とD-グルコースとの結合部が, 隣接するシスアミノ基の立体電子的障害のため, グルコシド化反応に対し極めて不活性化されていることが分かった. したがって, アミノ基を前駆体のアジド基にした化合物をつくり, グリコシド結合の形成を容易とし, 生成物を還元してアミンにする経路を現在検討している.
一方, トレハロサミンに関連し, これら一群の化合物合成の基礎研究として, アミノ基を欠いた二種, すなわち擬似トレハロースの理論上可能な8種の異性体をすべて合成した. これらの絶対構造は, 500MHz核磁気共鳴スペクトルによって決定した. いずれの異性体も, トレハラーゼに対する酵素阻害活性を示さなかった. しかし, アミラーゼに対する基質として, マルトースに要求される必要な官能基の存在ならびに立体配置をいずれも満足する擬似トレハロース異性体が働くことが明らかとされた. これによって, アミラーゼの糖鎖加水分解における機序がよりよく理解されることになった.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Seiichiro Ogawa;Yasushi Shibata: Carbohydrate Research (Elsevier Science Publishers B. V., Amsterdam). 170. 116-123 (1987)

  • [文献書誌] Seiichiro Ogawa;Yasushi Shibata: Carbohydrate Research (Elsevier Science Publishers B. V., Amsterdam). 176. (1988)

  • [文献書誌] Seiichiro Ogawa;Shigeki Yokio;Noritaka Kimura;Yasushi Shibata;Noritaka Chida: Carbohydrate Research (Elsevier Science Publishers B. V., Amsterdam). (1988)

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公開日: 1989-03-20   更新日: 2016-04-21  

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