研究課題/領域番号 |
61550654
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
塩見 友雄 長岡技科大, 工学部, 助教授 (10134967)
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研究分担者 |
手塚 育志 長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (80155457)
今井 清和 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (60115102)
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キーワード | 高分子ブレンド / ランダム共重合体 / 異種分子間相互作用 / 相溶性 / 状態方程式理論 |
研究概要 |
本研究では、ランダム共重合体ブレンドの相溶性と異種成分間相互作用との関係、および、ランダム共重合体ブレンドを含む3成分溶液の分子間相互作用の評価を中心とする熱力学的性質の実験的理論的評価を行った。 1.ランダム共重合体系ブレンドの相溶性の共重合組成依存性は、異種成分間相互作用間の関係に大きく影響される。本研究では、相溶性の共重合組成依存性と異種成分間相互作用間の関係との関連を理論的に明らかにし、実験的に得た相溶性の共重合組成依存性と一致することを見出した。また、その時に評価されたいくつかの異種成分間相互作用の値は、成分の化学構造と整合性があることが認められた。 2.ランダム共重合体を含む高分子溶液の相互作用パラメーターXが濃厚溶液の浸透圧測定から決定された。高分子(1)-高分子(2)-低分子系および高分子(1および2)-低分子系から得られた相互作用から評価された高分子(1)-高分子(2)間の相互作用パラメーターの値は負となり、合理的な値を示した。さらに、この系にFloryによって提案された自由体積の概念に基づく(状態方程式を利用した)高分子溶液論を適用した結果、上記の3成分系および2成分系に対して、Xパラメーターばかりでなく、混合体積変化等の熱力学的性質についても理論と実験の一致は良好であった。また、上記1で得た異種分子間相互作用パラメーターの値とも理論値は良く一致した。
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