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1988 年度 実績報告書

同位酵素からみた大麦の遺伝的分化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 61560008
研究機関岡山大学

研究代表者

小西 猛朗  岡山大学, 資源生物科学研究所, 助教授 (70033115)

キーワード大麦 / 同位酵素 / 遺伝的分化 / 地理的分布
研究概要

世界の各地域から収集した大麦約3,200系統について、同位酵素に関与する3遺伝子座の遺伝変異を調べた。得られた結果は、つぎのように要約される。
1.6-リン酸脱水素酵素(PGD)およびアコニット酸ヒドラターゼ(ACO)に関する電気泳動法を確立した。
2.PGDについては2遺伝子座(Pgd-1およびPgd-2)、ACOでは1遺伝子座(Aco-1)で、それぞれ2遺伝子の変異がみられた。
3.Pgd-1とAco-1遺伝子座の遺伝変異は、極めて限られた地域で認められた。すなわち、前者はネパールとパキスタンで、後者の変異はイタリアの系統に限られていた。
4.Pgd-2遺伝子座の変異はトルコと欧州で多く、また、ネパールを除くアジアの地域でも僅かにみられた。日本の系統では、北日本で栽培される系統に多くが、この変異遺伝子をもち、1例を除き、すべて小穂非脱落性遺伝子型に関して西域型であった。このことは、これらの系統の起源が欧州に由来することを示す。
5.前年度の結果を併せて、供試した系統の同位酵素に関与する7遺伝子座の情報をデータ・ベースとして構築し、多重検索できるシステムを開発した。このデータ・ベースには、各系統の系統名、登録番号、収集地および系統識別のための特性、小穂非脱落性と雑種弱勢(科研一般研究C56560005)に関与する遺伝子型も併記してある。
6.このデータ・ベースは研究成果報告書の末尾に掲載し、広く関係する研究者に配布した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 小西猛朗: 育種学最近の進歩. 29. 79-82 (1988)

  • [文献書誌] Konishi,T.: Crop Genetic Resources of East Asia. 237-243 (1988)

  • [文献書誌] Konishi,T.: Ber.Ohara Inst.landw.Biol.,Okayama Univ.19. (1989)

  • [文献書誌] Konishi,T.: Japan.J.Breed.39. (1989)

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公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

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