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1986 年度 実績報告書

酵素蛋白質の構造変化過程からみた生物測時機構

研究課題

研究課題/領域番号 61560065
研究機関鳥取大学

研究代表者

甲斐 英則  鳥取大, 農学部, 助教授 (60023412)

研究分担者 前田 進  鳥取大学, 農学部, 助手 (30116371)
小原 隆三  鳥取大学, 農学部, 教授 (70032092)
河合 孝  鳥取大学, 農学部, 教授 (80032043)
キーワードエステラーゼ【A_4】 / 時計 / 時間をはかるタンパク質 / カイコ / 休眠 / 活性化 / 低温 / グアニジン-Hcl
研究概要

休眠は、一定の持続期間があり、タイマ型生物測時現象である。カイコ卵の休眠は、低温によって打破される。タンパク質が時間をはかり得る可能性を、カイコ卵の休眠期間と低温によるエステラーゼ【A_4】(Ease【A_4】の活性化との関係から検討した。
材料と方法:カイコ支108号休眠卵のEase【A_4】を、アセトン粉末・熱処理・ゲル濾過およびFPLCで精製し、精製Ease【A_4】を滅菌プラスチックチューブに5℃でin vitro冷蔵した。また、6M塩酸グアニジン(GuHcl)で処理したEase【A_4】を、5mM還元型グルタチオンおよびシステイン共存下でも冷蔵した。酵素活性はβ-ナフチル酢酸の分解量から求めた。
結果および考察:卵を産下2日後から5℃に冷蔵すると、休眠は約2週間で終了し、この直前にEase【A_4】が最大活性を示した。産下2日後卵のEase【A_4】をin vitro冷蔵しても、約12日後に活性のピークが現われた。卵を産下2日後から12日後まで冷蔵し、この10日冷蔵卵のEase【A_4】をin vitro冷蔵すると、2日前後、すなわちin vitroとの合計で約12日後にピークが現われた。1ヵ月間の長期冷蔵によって完全に失活したEase【A_4】をGuHcl処理したところ、約12日後にピークが出現した。再びGuHcl処理しても、再々冷蔵12日後に活性が出現した。活性発現前、すなわち冷蔵8日後にGuHcl処理しても、処理12日後に活性が現われた。
Ease【A_4】タンパク質の高次構造中にタイマ機構が組み込まれている可能性がある。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] H.Kai: J.Seric.Sci Jpn.55. 77-78 (1986)

  • [文献書誌] H.Kai: J.Seric.Sci Jpn.55. 143-146 (1986)

  • [文献書誌] H.Kai: J.Seric.Sci Jpn.55. 441-442 (1986)

  • [文献書誌] H.Kai: Insect Biochem.17. 367-372 (1987)

  • [文献書誌] H.Kai: Insect Biochem.

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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