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1986 年度 実績報告書

電子伝達共役応答を示すデヒドロゲナーゼ電極

研究課題

研究課題/領域番号 61560092
研究機関京都大学

研究代表者

池田 篤治  京大, 農学部, 助教授 (40026422)

キーワードバイオカタリスト電極 / エレクトロカタリシス / 酵素機能電極
研究概要

1.Preudomonas fluorescensの細胞膜画分から常法に従って得たグルコン酸デヒドロゲナーゼ(GADH)を、その疎水性を利用してカーボンペースト電極表面に修飾した。ペースト中にユビキノン(UQnn=7〜10)を存在させとおくと電極はグルコン酸にのみ選択的に電流応答を示した。反応機構について詳細な検討を加えた結果、酵素反応がUQを介して電極と電子伝達共役する。即ち、UQがGADHの電子アクセプターとして、またカーボンペースト電極に対しては電子ドナーとして働くことが明らかとなった。
2.上記のデヒドロゲナーゼ電極においてUQの代りにベンゾキノンが有効な電子伝達メディエータになることを見出した。この場合センサーへの応用を考え、多分子GADH固定層をカーボンペースト電極表面に形成し、その表面を半透性の高分子膜で被覆した。この電極のグルコン酸に対する電流応答は【10^(-4)】〜【10^(-2)】mol/【dm^3】の範囲で有線関係を満足し安定性、再現性などの点においても、十分グルコン酸センサーとしての使用に耐え得ることがわかった。
3.より高感度なグルコン酸センサを展望して、GADH層中にメディエータを共存固定したGADH-パイロリィティックグラファイト電極を作成した。この電極を用いる直線掃引ボルタメトリーによって【10^(-6)】mol/【dm^3】レベルのグルコン酸の検出が可能となった。
4.メディエータを用いる酵素機能電極の理論的取扱いを行ない、上記1〜3の実験結果が、この理論に基づいて定量的に解析できることを示した。
5.細胞膜にゆるく結合しているポリアミンデヒドロゲナーゼを常法に従って部分精製し、ポリアミンデヒドロゲナーゼ電極を作成した。PQQを補酵素とするデヒドロゲナーゼの電極の代表例として、現在、上記FADを補酵素とするGADHの場合と同様な検討を進めている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Tokuji IKEDA: Agric.Biol.Chem.51. 747-754 (1987)

  • [文献書誌] Tokuji IKEDA: Analytical Sciences.

  • [文献書誌] Tokuji IKEDA: Bull.Chem.Soc.Jpn.

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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