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1986 年度 実績報告書

代謝拮抗体1-アミノプロリンを活用した生体修飾アミノ酸の新規代謝機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 61560100
研究機関徳島大学

研究代表者

小川 正  徳島大, 医学部, 助教授 (80027193)

研究分担者 木本 真順美  徳島大学, 医学部, 助手 (40108866)
キーワード【N^G】,【N^G】-ジメチルアルギニン / 【N^G】,【N^('G)】-ジメチルアルギニン / α-ケト-δ-(N,N-ジメチルグアニジノ)吉草酸 / α-ケト-δ-(N,N'-ジメチルグアニジノ)吉草酸 / シトルリン / 1-アミノプロリン / 代謝 / ラット
研究概要

1.【N^G】,【N^G】-及び【N^G】,【N^('G)】-ジメチルアルギニン(DMA及びDM'A)の代謝生成物:放射性DMA又はDM'Aを投与したラットの尿中より主要代謝物として【N^α】-アセチル-DMA及びDM'Aの他にそれぞれのα-ケト酸であるα-ケト-δ-N,N-(ジメチルグアニジノ及びα-ケト-δ-(N,N'-ジメチルグアニジノ)吉草酸(DMGV及びDM'GV)とそれらの酸化的脱炭酸化合物γ-(N,N-ジメチルグアニジノ)-及びγ-(N,N'ジメチルグアニジノ)酪酸を同定した。これらの化合物は従来生物界に報告のなかった新しい代謝物である。一方臓器においてDM'Aに関しては上記の代謝物のみが検出されたが、DMAに関してはシトルリンが主要代謝物として検出され、さらに代謝上シトルリンに関連のあるオルニチン,アルギニン,グルタミン酸に放射能が分布した。さらにDMAを投与したラットの全ての臓器においてタンパク質中のアルギニン残基が標識された。これらの事実はDMA,DM'Aは共にα-ケト酸とその酸化的脱炭酸化合物を生成する共通の代謝経路(A)を経ることを示す一方、DMAに関してはシトルリンを経て、その代謝関連化合物へと転換される独立した経路(B)が存在することを示した。
2.代謝経路(A)又は(B)に関与する酵素の分布と性質:経路(A)においてDMGV及びDM'GVの生成に関与する酵素は1-アミノプロリンによって阻害をうける。本酵素活性は肝臓及び腎臓に局在した。腎臓より部分精製した酵素はDMA及びDM'Aに高い基質特異性をもった今まで報告のない新規なアミノ基転移酵素であることを明らかにした。一方、経路(B)に関与する酵素の活性は種々の臓器に広く分布した。腎臓より得た酵素は最適pH6.5にてDMAのグアニジノ部よりジメチルアミンを加水分解的に切断しシトルリンを生成する反応を触媒する新しい酵素であることを明らかにした。両酵素の単離・精製、酵素化学的諸性質に関する検討は目下進行中であり、次年度の課題である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Tadashi Ogawa;Masumi Kimoto;Kei Sasaoka: Archives of Biochemistry and Biophysics. 252. (1987)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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