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1986 年度 実績報告書

細胞表層複合糖質の合成とその機能

研究課題

研究課題/領域番号 61560137
研究機関岐阜大学

研究代表者

長谷川 明  岐大, 農学部, 教授 (10026429)

研究分担者 木曽 真  岐阜大学, 農学部, 助教授 (90092931)
キーワード糖脂質 / ガングリオシドの合成 / シアール酸チオグリコシド / セラミド / スフィンゴシン / ムラミルペプチド / エンドトキシン
研究概要

動物細胞膜上に局在し、細胞の情報伝達や各種の生理活性を有しているスフィンゴ糖脂質のガングリオシドの機能を明確にする目的で有機合成を試みた。まずガングリオシドは脂質部分を形成する分子多様性なスフィゴシンのアシドからなるセラミド、N-アセチルノイラミン酸及び糖鎖から構築されており、これらの各フラクションの合成及びその類縁体の合成が必要である。第1にD-キシロース及びD-ガラクトースを出発点としてスフィゴシンの合成に成功した。これに各種の脂肪酸を結合させることによりセラミドの合成を完了することができた。ついでN-アセチルノイラミン酸の意義(生物学的)を解明する目的でN-アセチルノイラミン酸のα-チオグリコシドの合成法を開発するとともに、8-エビ体、選択的にアセチル化された化合物の合成、及びガングリオシド糖鎖のC-6位及びC-3位水酸基へのα-チオ配糖体の合成に成功した。ついでガングリオシド類を系統的に合成するために、多数存在する水酸基の選択的保護が必要である。そこでガングリオシドGM-4の糖は4,6-位をイソプロピリデン基1,2位をアセチル基,C-3位を反応に使用する為にトリフルオロメタンスルホンル基で置換したα-グロース透導体を合成し、2-チオ-α-シアル酸と縮合したのち、C-1位を選択的にヒドラジンアセテートにて加水解したのち、イミデート法にて先に合成したセラミドと縮合し、目的化合物を得ることができた。一方【GM_3】の合成についても、ラクトースを出発物質としてC-位に【BF_3】で容易に加水分解できるトリメチルシリルエチルグリコシドを合成し、ガラクトース部のC-3位のみをスズ化法にてベンジルエーテルとし、4,6-イソプロピリデン化したのち、のこる水酸基をトリメチルシリルエトキシメチル基にて保護した。この化合物は将来複雑なガングリオシド類の合成に使用でるものである。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Hasegawa Akira: Journal of Carbohydrate Chemistry. 5(1). 11-19 (1986)

  • [文献書誌] Hasegawa Akira: Journal of Carbohydrate Chemistry. 5(1). 21-31 (1986)

  • [文献書誌] Kiso Makoto: Journal of Carbohydrate Chemistry. 5(2). 335-340 (1986)

  • [文献書誌] Hasegawa Akira: Agricultural and Biological Chemistry. 50(8). 2095-2099 (1986)

  • [文献書誌] Kiso Makoto: Carbohydrate Research. 148. 221-234 (1986)

  • [文献書誌] Kanie Osamu: Journal of Carbohydrate Chemistry. 6(1). (1987)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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