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1986 年度 実績報告書

北山川流域における複層林施業(なすび伐り林業)に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 61560165
研究機関三重大学

研究代表者

笠原 六郎  三重大, 農学部, 教授 (20024531)

研究分担者 三輪 光博  東京大学, 農学部, 助教授 (60011996)
島田 浩三久  三重大学, 農学部附属演習林, 講師 (00024563)
武田 明正  三重大学, 農学部, 助教授 (70024578)
キーワード複層林施業 / 択伐林 / 林分構造 / 熊野林業
研究概要

1.成立条件に関して:北山川流域の自然条件を明らかにするため、三重県下各地におけるスギ(林齢40年時)・ヒノキ(同60年時)の蓄積(【m^3】/ha)と、その地域の気温・降水量との関係を調査分析した。その結果、三重県下では7月から9月にかけて降水量が多く、かつ、冬期の気温低下の少ないことが両樹種の材積成長と強い相関のあることが判明した。当林業地のある五郷・入鹿地区はこの条件を備えた地域に位置している。
なすび伐りを成立せしめた技術的条件は、北山川のせまく浅い筏流条件と、河口の新宮が板の製材産地であったという市場条件とによって外部的に規制されて、結果的に複層林が形成されたものである。したがって、搬出・市場条件が変化すれば容易に崩壊してしまう主体性のない育林施業技術であると、その性格を規定した。
2.林分構造に関して:現地調査によって得た資料により、複層林の林分構造を解明したが、当該林分は上層木として胸高直径90cmの大径木は存在するが、それに続く準大径木がなく、大径優良材の保続生産は困難であると考察された。また、今後の当林業の存続条件としては高密林道網、緩傾斜地、高齢高品質の大径木が現に存立していることが必要である。これらの林分調査データを迅速にコンピュータ処理するためのプログラムを開発し、今後の研究に備えた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 島田浩三久: 日本林学会誌. 69. (1987)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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