研究課題/領域番号 |
61560260
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
足立 忠司 岐大, 農学部, 助教授 (20012007)
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研究分担者 |
原 徹夫 岐阜大学, 農学部, 助教授 (50021720)
千家 正照 岐阜大学, 農学部, 助手 (00144006)
西出 勤 岐阜大学, 農学部, 教授 (80021690)
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キーワード | 田畑輪換 / 流出モデル / 単位排水量 / ピーク流出係数 / 降雨強度 / 雑草調節機能 |
研究概要 |
田畑輪換によって土壌の理化学性が改善され、土壌微生物や雑草調節が可能となり、地力の向上、稲畑作物の増収等の利点が期待できる。本研究では3年水田3年畑利用の田畑輪換を想定しこれらの利点が最大限に発現し得る条件を現地試験によって把握することを目的としている。特に初年度である本年度は、転作後1年目の転換畑と還元田をそれぞれ試験圃場に選定し、両試験圃場の土壌物理的ならびに土壌化学的諸性状の経時的変化について実験的に把握した。さらに、これらの土壌の理化学性変化が、稲と畑作物といった好適土壌条件が両極にある両作物の生育にどのような影響を与えるかを収量調査等から検討した。 併せて、地表水排除、地下水位の制御、区画形状、耕土深、土性、水管理の独立性等に主眼を置き、既往の資料収集を行ない、問題の整理、その解決方法の検討を行なうことによって田畑輪換農地の具備すべき条件を明らかにするとともに、最適基盤整備方式のあり方について検討した。以上の研究成果は、既に、「愛知の土と水」にとりまとめて投稿している。 一方、水田転換畑における既存の流出データを整理し、栽培形態の異なる(畦立ての有無等)圃場の流出現象を再現し得る流出モデルを作成した。さらに、実測データとの対応から得られたモデルパラメータの値と土壌の透水性との関係を検討した。また、この流出モデルによる計算から、大降雨時の単位排水量を求め、圃場条件との関連から、降雨強度とピーク流出係数の関係を表わした。以上の研究成果をとりまとめて、現在農業土木学会論文集に投稿中である。
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