研究概要 |
1.反転性に関する研究 昨年度は塩化カリを未耕土表面に散布し, 耕うん前後の各層の電気伝導度Ecの変化を測定することにより, 反転性を判別することに成功した. 本年度は, さらに試験法について検討を加えた. (1)上層・中層・下層のそれぞれをKcl混合土で置換したモデル圃場で実験し, 上層・中層・下層の土塊の層別移動割合を定量的に検出することができた. (2)表層散布時に, 耕うんの一部区域だけにKclを散布し, 土塊の左右方向の移動について検出した. (3)以上の実験結果から, 反転性判別には蛍光剤散布法や稲株埋没法より, 塩化カリウムをトレーサとする電気伝導度法が優れていることが実証された. 2.土塊分布について, (1)Rosin-Rammler式 その他とワイブル分布による近似を行った結果, ワイブル分布の適合度が高いことを明らかにし, (2)サンプラ径の土塊分布に及ぼす影響を球形モデルのシミュレーションから明らかにした. 3.ロータリ耕うん以外のトレンチャによる耕うん法について調査を行った. 4.2年間に行った土塊分布と反転性に関する実験結果とシミュレーション結果についてとりまとめを行った.
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