研究概要 |
1.アルゴリズム基本様式の整理:画像処理式形状選果機のアルゴリズムを整理した。そのうち本年度は形状判定アルゴリズムの内、「得られた写影像の最大長を直径をする円を果実の代表径として考え数値処理する方式」を採用したものを対象とした。」2.標準球及び標準分銅の製作:画像処理式形状選果機の精度判定のための基準原器として、精度1/1000mm程度のボールベアリングを1/8インチステップで用意し、動的精度測定用の第2ゲージとしては直径50〜120mmの石膏球を1mmステップで製作し、精度0.2mm以内に収まるように選別して仕用した。電子秤式重量選果機の標準ゲージたる分銅には、黄銅丸棒を削り100〜300grまで1grきざみに調製したものと、170〜190grまで、0.1grステップに調製したものの2種を用意した。 3.画像処理式形状選果機の精度調査:標準ゲージ法による測定結果から、上方撮像方式の画像処理選果機では、約16,000コ/hr程度の選果速度において1〜1.5mm程度の動的精度と±0.5〜1mm程度の設定値からのずれ(靜的誤差)という精度を得た。一方側方撮像方式では同じ選果速度において2mm程度の動的精度と2mm程度の設定値からのずれという結果を得た。 4.電子秤式重量選果機の精度調査:フォースコイルによる1ケ所計測方式と空バケット重量の自動キャンセリングシステムを採用した重量選果機を13,000コ/hr程度の選果速度で運転した時、1.5gr程度の動的精度と1gr程度の設定値からのずれという結果を得た。 5.まとめ:標準ゲージ法により選果機の動的精度と設定値からのずれを分離して評価する試験法の妥当性を確認した。また、画像処理式形状選果機及び電子秤式重量選果機の双方とも、実用上十分な精度を持っていることが確認された。
|