1.作条の画像情報検出として、対象にレタスを選び、1次元光電素子列による画素値信号を、走査位置を作条方向に一定間隔ずらせつつ、デジタルメモリにパソコンを併用し自動的に取り込み、同信号の特徴を分析した。 (1)画素値信号列は、結球性強の場合、結球部中心で卓越したピークを示し、結球部両側で顕著なボトムを示し、両側すそ葉中心においていくつかのピークを示すことが判明した。また、結球性弱においては株上方で多数のピークが表われることが判明した。 (2)作条方向と直角方向については、結球性強の場合、上記画素値信号に5項移動平均を施すことにより誤判断することなく結球部中心及び大きさを検出でき、結球性弱の場合、一定のしきい値以上のピーク位置の平均を計算して株中心を、ピークの広がりから株の大きさを検出できた。また、作条方向では各走査で2値化した画素パターンのくびれの位置から結球性にかかわらず株と株の境界を検出できた。 (3)レタスの品種間差異は、結球性という1変数に帰着し、その大小により全品種を2種類のアルゴワズムにより扱えることを見出した。 2.ほ場作業自動化への応用として、ロボットという載用車両の自動操向の方法について検討した。各株位置の検出値は遂次Hough変換された座標をメモリされ、所定株数分の座標から、作条の直線近似を行い、トラッキングエラー(位置及び車両の方向角)が、ロボットの作業可能範囲または検出可能範囲を越えると予想されるとき、エラーをなくするための最適のステアリングモードとかじ取り角を座標から判別・計算するための簡単なアルゴリズムを見いだした。
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