研究概要 |
1.ゴールデン・ハムスター 照明条件を調節する前の無処置対照群として、6頭の成熟雄から精巣を採取し、精細管のWhole mount標本、組識切片標本および電顕用標本を作製し、主としてWhole mountについて観察を行った。精上皮のサイクルの分類は精子細胞のAcrosomic systemの変態過程を基準として行い、1サイクルを13ステージに区分した。精祖細胞はAis,Aal,【A_1】,【A_2】,In,【B_1】,【B_2】に分けることができる。AisとAalはいわゆる未分化型で、A型精祖細胞の補充を行っているものとみられる。これらの細胞数の比は2Aal:2【A_1】:3【A_2】:6In:12【B_1】:24【B_2】である。Aisは分裂によってAalを生じるが、その一部は再びAisとして留まるらしい。 2.ニホンザル・アカゲザル 12月に採取したアカゲザルの精細管Whole mount標本によれば、【A_1】,【A_2】,【B_1】,【B_2】,【B_3】および【B_4】型精祖細胞、ならびにプレレプトテン期精母細胞の数の比は、1:1:2:4:8:16:32である。この成績は従来報告されてきたものと全く同様である。一方、12月のニホンザルにおける【B_1】,【B_2】,【B_3】型精祖細胞および精母細胞数の比は、それぞれ1:2:4:8である。この場合【B_4】型が存在しないことが注目をひく。A型はアカゲザルと同様に【A_1】と【A_2】の2型に分けられるが、その数の比はアカゲザルとは異るようである。 3.ミンク・フェレット 両種についてそれぞれ一定の間隔をおいて、一年間数回の材料採取を行った。まとまった成績は未だ得られていない。 4.ニホンカモシカ 過年度における成績をまとめ、それぞれ雑誌、単行本に投稿した(裏面参照)
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