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1986 年度 実績報告書

犬の糖尿病の合併症に関する基礎的ならびに臨床的研究

研究課題

研究課題/領域番号 61560354
研究機関東京大学

研究代表者

小野 憲一郎  東大, 農学部, 助手 (50111480)

研究分担者 安田 和雄  東京大学, 農学部, 助手 (90134519)
廣田 好和  東京大学, 農学部, 助手 (10134511)
長谷川 篤彦  東京大学, 農学部, 助教授 (90011923)
キーワード犬 / 糖尿病 / 合併症
研究概要

本研究は犬の糖尿病に併発する疾患のうち、血管病変を主体とする毛細血管瘤などの網膜症ならびに糸球体硬化症などの腎症に注目し、これらの発症機序および病態を明らかにすることを目的とした。まず昭和61年度はその基礎的段階として以下の点について検討を加えた。
1.インスリン作用不足に関する検討:膵B細胞の培養系を確立することを試みたが、インスリン分泌を観察しうる培養細胞を得るには至らなかった。この原因の一つには、培養に供試した膵細胞が成犬由来のものであったため細胞増殖が不十分であったものと考えられた。
2.発症機序に関する検討:グルコース代謝異常の観点からアルドースリタクターゼの測定系を検討中である。また自然発症糖尿病犬について血管病変の原因の一つと考えられる血中過酸化脂質濃度を測定し、検討中である。
3.病態に関する検討:自然発症糖尿病犬について蛍光眼底検査を行った。すなわち2.5ml〜5.0mlの蛍光色素を静脈内投与したのち網膜血管への蛍光色素の発現状態ならびに網膜血管の〓行などについて観察した。動静脈相において毛細血管床閉塞野を示す低蛍光部位ならびにその周囲に細小血管瘤を示す点状蛍光が認められた。また蛍光色素の漏出は観察されなかった。これらの蛍光眼底像はヒトの非増殖性糖尿病性網膜症における所見と同様であった。
4.病理組織学的検討:高血糖尿糖を呈した犬10例中9例で、膵壊死、慢性膵炎または〓の萎縮減数、〓細胞の空胞化などを認めた。また全例に腎糸球体の結節性あるいはび慢性硬化病変、毛細血管瘤などの血管病変ならびに滲出病変が観察された。網膜については1例で検討したが、毛細血管の拡張ならびに血管壁の肥厚が認められた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Hiroyuki NAKAYAMA: Jpn.J.Vet.Sci.48. 149-153 (1986)

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公開日: 1988-11-10   更新日: 2016-04-21  

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