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1987 年度 研究成果報告書概要

中枢内アミンニューロンの機能形態学・基礎的研究I

研究課題

研究課題/領域番号 61570026
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 神経解剖学
研究機関滋賀医科大学

研究代表者

前田 敏博  滋賀医科大学, 医学部, 助教授 (50028388)

研究分担者 藤宮 峯子  滋賀医科大学, 医学部, 助手 (10199359)
新井 良八  滋賀医科大学, 医学部, 助手 (20159487)
板垣 茂  滋賀医科大学, 医学部, 助手 (10175200)
木村 宏  滋賀医科大学, 医学部, 助教授 (40079736)
研究期間 (年度) 1986 – 1987
キーワード青斑核 / ノルアドレナリンニューロン / モノアミン酸化酵素 / アミン性入力
研究概要

中枢内アミンニューロンのうち, 脳幹下部に散在するノルアドレナリン(NA), アドレナリン(AD), セロトニン(5HT)を含有するニューロン群はかなく良く同期して活動する. とくに活動を停止するときは完全に同期している. この特徴は厖大なニューロン鎖で働く中枢神経系の活動を調節しているアミンニューロンの機能にとって重要な意味を持ったに違いない. 本研究は, アミン神経系を統御する機構の一つとしてアミン性半閉鎖回路の可能性を検討するべく計画されたものである.
1.上記目的を形態学的に追求するためには, アミンニューロンを選択的に標識して電子顕微鏡で観察できる方法が必要である. このためにモノアミン酸化酵素(MAO)の新しい酵素組織化学的証明法を開発した.
2.この方法によって, (1)上記アミンニューロンは全て染出される. (2)NAADニューロンはA型MAOを, 5HTニューロンはB型MAOを持つことを明らかにした.
3.ラット青斑核に本染色を施し電顕で観察した結果, (1)青斑核NAニューロンは主樹状突起を内腹側の中心灰白質中に長く伸ばしている. (2)アミン性入力は主樹状突起に漏浸性に終わるものがもっとも多いことが分かった.
4.青斑核複合体を他から遊離させた標本も同様観察した結果, (1)アミン入力には外来性のものと内因性のものとがある. (2)内因性のものはNAニューロンと, 共存する非アミンニューロンとに終わる. (3)NAニューロン細胞体に終わるアミン性終末の多くは内因性(おそらく反囲側枝)である. (4)共存する非アミンニューロンから入力が多くNAニューロンに終わる. 以上の結果からアミンニューロンの活動は, 外来性アミン入力, 共存する非アミンニューロンとの相互入力, 反囲性自己入力などによって調節されていることが推論される.

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] Arai,Ryohachi: Neuroscience. 19. 905-925 (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Kitahama,Kunio: Neurosci.Lett.71. 19-24 (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Meda,Toshihiro: Cells.Mol.Biol.33. 1-11 (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Kitahama,Kunio: Neuroscience. 20. 991-999 (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Arai, Ryohachi: "Topographic atlas of monoamine oxidase-containing neuron in the rat brain studied by an improved histochemical method." Neuroscience. 19. 905-925 (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Kitahama, Kunio: "Demonstration of monoamine oxidase type B in serotonergic and type A in noradrenergic neurons in the cat dorsal pontine tegmentum by an improved histochemical technique." Neurosce. Lett.71. 19-24 (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Maeda, Toshihiro: "An improved coupled peroxidatic oxidation method of MAO histochemistry for neuroanatomical research at light and electron microscopic levels." Cell. Mol. Biol.33. 1-11 (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Kitahama, Kunio: "Distribution of two types of monoamine oxidase-containing neurons in the cat medulla oblongata demonstrated by an improved histochemical method." Neuroscience. 20. 991-999 (1987)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 1989-03-30  

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