研究概要 |
研究計画に従い生後3〜4週のWistar系ラットを購入。飼育し実験に用いた。生後1.5ケ月,3ケ月,6ケ月になった時点でハロタン麻酔・気管カニューレ挿入下に各種の呼吸パラメーター等の測定を行い、以下の結果を得た。 1.空気呼吸時の単位体重当りの【O_2】消費量,【CO_2】排出量とも生後1.5ケ月で最も多く、3ケ月で激減し、以後ほゞ一定値を保った。動脈血液ガス値は生後1.5ケ月で【PaCO_2】がやゝ低い値を示したがその他の月令では変化しなかった。 2.空気呼吸時の単位体重当りの換気量も生後1.5ケ月で最も多く、3ケ月で激減し、以後月令とともに漸減した。 3.高【CO_2】ガス吸入時の換気量増加の程度は生後1.5ケ月で最も高く、以後月令とともに次第に低下した。この【CO_2】一換気応答の感受性変化は【O_2】消費量の変化とよく対応した。 4.その他の関連する実験 1)ラットにおける呼気終未【PCO_2】と動脈血【PCO_2】との関連を明らかにした。 2)ラットでは低【O_2】ガス吸入時に呼吸促進に続いて呼吸抑制が生じ易いことを明らかにした。プロゲステロン製剤がこの低【O_2】による呼吸抑制を軽減する作用をもつことが判明した。 3)高血圧ラットでは頸動脈小体化学受容器の低【O_2】感受性が正常ラットにくらべて高いことが明らかになった。 4)低【O_2】ガス,高【CO_2】ガス吸入時の心血管,自律神径活動変化を明らかにした。
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