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1987 年度 実績報告書

プラスミノーゲンの高次構造に及ぼす糖鎖の影響

研究課題

研究課題/領域番号 61570041
研究機関浜松医科大学

研究代表者

高田 明和  浜松医科大学, 医学部, 教授 (80092980)

研究分担者 菅原 芳明  浜松医科大学, 医学部, 助手 (30154462)
高田 由美子  浜松医科大学, 医学部, 助手 (90092981)
キーワードプラスミノーゲン / フリンブル / 高次構造 / エラスターゼ / トラネキサム酸 / タンパクの糖鎖 / ウロキナーゼ
研究概要

プラスミノーゲンはエラスワーゼにより分解され, K_1-K_3, K_4, K_5+L鎖の3つのフラグメントにわけられる. 糖鎖はK_3にあるAsn288に一ヶついており, K_3とK_4の間のTbr345にもう一つついている. これをplg1と言い, Tbr345のみについているものをplgIIと言う. 今年度はプラスミノーゲンの高次構造のエラスターゼ分解に及ぼす影響と糖鎖のエラスターゼ分解に及ぼす影響を検討した. Glu-プラスミノーゲンIまたはIIにトラネキサム酸を加えると高次構造が変化し, Glu-プラスミノーゲンはウロキナーゼ等で活性化され易くなるが, エラスターゼで分解する時もトラネキサム酸が存在すると分解され易くなる. トラネキサム酸の濃度を変化させてプラスミノーゲンの分解の程度をしらべるとKdは0.22mMとなり, Gluプラスミノーゲンのリジン結合部位とトラネキサム酸の解離定数に近い. 即ちトラネキサム酸がGlu-プラスミノーゲンのリジン結合部位と結合するとGlu-プラスミノーゲンは高次構造に変化をおこし, K_3とK_4, K_4とK_5の間の疎水性の部が露出し, エラスターゼにより切断され易くなると考えられる. 同様にGlu-プラスミノーゲンとLys-プラスミノーゲンを比較すると高次構造が疎になっているLys-プラスミノーゲンの方が分解が早い. 次に糖鎖の影響をしらべると糖鎖を2つもつGlu-プラスミノーゲンの方が1つもつGlu-プラスミノーゲンIIより分解をつけにくかった. このことはK_3に付着している糖鎖がエラスターゼによるPro337-Asp338, Val_<353>-Val354の間の切断に立体阻害をかけていることを示す. 今後はプラスミノーゲンの糖鎖とアクチベーターの糖鎖の構造に及ぼす影響をしらべてゆきたい.

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Takada, A.;Takada Y.: Haemostasis. 18(sup.1). 25-35 (1988)

  • [文献書誌] Takada, A.;Takada. Y.;Sugawara, Y.: Haemostasis.

  • [文献書誌] Takada, A.;Sugawara, Y.;Takada. Y.: Thrombosis Research.

  • [文献書誌] Takada, A.;Takada. Y.;Sugawara, Y.: Thrombosis Research.

  • [文献書誌] Takada, A.;Yoshida, M.;Takada, Y.: Thrombosis Research.

  • [文献書誌] Takada, A.;Sugawara, Y.;Takada, Y.: Haemostasis.

  • [文献書誌] Takada, A;Takada, Y.: "Fundamental and 6linical Fibrinolysis (Activation mechanisms of human plasminogen by streptokinase, urokinase or tissue plasminogen activator. pp. 33-44)" Elsevier Science Publishers, B.V., 234 (1987)

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公開日: 1989-03-20   更新日: 2016-04-21  

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