研究概要 |
ラット肝から, 中性糖脂質の生合成に関与するα-galactosyltransferaseを分離精製し, これを用いて以下の研亢を行った. 5'-UDPのリボース部分を過ヨード酸化して, UDP-ジアルデヒドを作製した. UDP-ジアルデヒドを酵素のUDP-ガラクトース, または, UDPの結合部位と反応させることにより親和標識を行った. UDP-ジアルデヒドはα-galactosyltransferaseを不活性化し, 酵素1分子あたり1モルが結合することにより著しい不活性化がみられた. 一方, この不活性化は, 基質であるUDP-ガラクトースにより阻止された. 〔^3H〕標識したUDP-ジアルデヒドと酵素を反応させると, 主として, 放射能は, 小サブユニットにとり込まれたことから, 小サブユニットに活性基を有していることが示唆された. このような親和標識が他の糖鎮合成酵素にもみられるかを知るため, 同様の現象を確認するためにGM1合成酵素のアッセイ系の開発およびGM2合成酵素の分離精製を行った.
|