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1986 年度 実績報告書

コラーゲンリセプターの機能と調節に関する生化学的・分子生物学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 61570170
研究機関京都大学

研究代表者

永田 和宏  京大, 結核胸部疾患研究所, 講師 (50127114)

キーワードコラーゲン / レセプター / 熱ショック蛋白質
研究概要

1、ニワトリ胎児細胞をホモジナイズし、ゼラチンアフィニティカラムを用いて、申請者の注目する分子量47Kダルトンの蛋白質(以下47K蛋白質)を精製した。この蛋白質はゼラチンだけでなく、【I】型、【IV】型コラーゲンにも結合し、さらにフェチュィンにも強く結合することが明らかとなった。アミノ酸分析の結果、グリシンに富み、また塩基性アミノ酸の多い蛋白質であることも判明した。
2、上記精製蛋白質をラットに免疫し、細胞融合によりミエローマ細胞とのハイブリドーマを作ることにより、単クローン性抗体を得た。これは、47K蛋白質に特異的に反応し、螢光抗体法を用いてニワトリ胎児繊維芽細胞を観察すると、、主として小胞体が螢光染色されていることがわかった。47K蛋白質が、細胞膜表面に存在しないのかどうか、目下詳細に検討中である。
3、47K蛋白質は、いわゆる熱ショック蛋白質の一種であって、熱処理によって一過的に合成が増進される。また細胞の悪性転換によって、逆に合成が低下し、このいわば二重の合成制御がどのようにして行われているのかが、興味深い。それを解析する目的で、細胞からmRNAを調製し、in vitro翻訳系を用いて実験を行った。その結果、熱ショックによる制御、悪性転換による制御、ともにmRNAのレベルで、即ち、転写段階の制御を受けていることが明らかとなった。さらに、本蛋白質の前駆体が、シグナルペプチドを持った、分子量42Kの蛋白質であることも判明した。
4、精製47K蛋白質のN末端より40番目までのアミノ酸配列を決定し、その一部を用いて、合成ヌクレオチドプローブを作成した。ニワトリ胎児細胞のmRNAより、CDNAライブラリーを調製し、目下そのクローニングを行っている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Takashi Hashida: Exptl Cell Res.164. 481-491 (1986)

  • [文献書誌] Kazuhiro Nagata: J.Biol.Chem. 261. 7531-7536 (1986)

  • [文献書誌] Kazuhiro Nagata: J.cell.Bio-1. 103. 223-229 (1986)

  • [文献書誌] 永田和宏: 蛋白質核酸酵素. 32. 227-238 (1987)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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