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1988 年度 実績報告書

ポジトロンCTによる癌化学療法効果および副作用予知に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 61570299
研究機関東北大学

研究代表者

高橋 弘  東北大学, 抗酸菌病研究所, 助教授 (00091710)

研究分担者 伊藤 正敏  東北大学, サイクロトロンRIセンター, 助教授 (00125501)
前田 俊一  東北大学, 抗酸菌病研究所, 医員
涌井 昭  東北大学, 抗酸菌病研究所, 教授 (20006076)
キーワード癌化学療法効果判定 / 2-deoxy-2-〔^<18>F〕fluoro-D-glucose;ポジトロンCT;Differential Absorption Ratio;三次元腫瘍画像;制癌剤心毒性
研究概要

現行の形態的な癌化学療法効果判定法の妥当性あるいは改良を、また制癌剤の一副作用である。心毒性発生機序解明を求め研究した成果を記す。
Glucoseの非生理的analogに^<18>Fを標識した^<18>FDG(2-deoxy-2-〔^<18>F〕fluoro-D-glucose)は、糖要求性の高い腫瘍あるいは心臓への糖摂取相のtracerとなり、また、本剤投与およびポジトロンCT(PET)によりそれら臓器のイメージングが行えた。また、膵のアミノ酸高集積性から^<11>C-メチオニン投与により膵癌例の膵イメージをPETにより作成することができた。これらの方法および成績により上記研究テーマの検討を行った。
1.胃癌5例を含む進行癌10例の^<18>FDG-PET(ECATII)-腫瘍像を作成し、化学療法による、腫瘍イメージの変化、イメージ上の^<18>FDG摂取の数量的表現値DAR(Differential Absorption Ratio)およびDAR比(後回DAR/前回DAR)の変化を検討した。それらの変化は、現行の固形がん直接効果判定基準による成績との間に矛盾を示さなかった。さらに数例の経過追求例があり、現在検討中である。なお、膵癌例の腫瘍イメージが得られたが、未だ経過追跡例を得ていない。なお、実験的に、ヌードマウス皮下移植ヒト胃癌2系で^<18>FDG腫瘍摂取率は高かった。^<18>FDG-PET(PT931/04)による同時多層断層腫瘍像とX-CT他臓器像をPAS310三次元画像解析システムにより三次元画像構築をした。経過追求胃癌例を得ており現在画像作成を行っている。この様な方法により腫瘍量近似値を得ること、効果評価を三次元的あるいは内部構造的に検索することが可能かと考え、現在症例を集積し検討中である。
2.^<18>FDG心摂取率は、アントラサイクリン系剤を中心に各種制癌剤投与により3日目に低下したが、脂肪酸(^<11>C-βeta methyi heptadecanoic acid)のadriamycin投与による低下は5日目にみられた。これらの成績は、心臓エネルギー源からみた心毒性解析の可能性を示しているものであろう。

  • 研究成果

    (10件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (10件)

  • [文献書誌] 高橋弘 他: 臨床薬理. 17(1). 159-160 (1986)

  • [文献書誌] Takahashi,H,et al.: CYRIC Annual Report 1985(Tohoku Univ.). 144-149 (1986)

  • [文献書誌] Hiromu,Takahashi,et al.: Sci.Rep.Res.Inst.Tohoku Univ.-C. 33(1-4). 38-43 (1986)

  • [文献書誌] 高橋弘 他: 臨床薬理. 18(1). 137-138 (1987)

  • [文献書誌] Takahashi,H.,et al.: CYRIC Annual Report 1986. 195-200 (1987)

  • [文献書誌] 高橋弘 他: 病態生理. 17(1). 53-56 (1988)

  • [文献書誌] Maeda,S.,et al.: CYRIC Annual Report 1987. 166-171 (1988)

  • [文献書誌] Takahashi,H.,et al.: CYRIC Annual Report 1987. 191-195 (1988)

  • [文献書誌] Takahashi,H.,et al.: CYRIC Annual Report 1988. (1989)

  • [文献書誌] 高橋弘 他: INNER VISION. (1989)

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公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

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