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1986 年度 実績報告書

サルコイド肉芽腫形成に関する研究-肺胞マクロファージの分化の分析を中心として

研究課題

研究課題/領域番号 61570301
研究機関東京大学

研究代表者

四元 秀毅  東大, 医学部, 助手 (10134545)

研究分担者 武内 浩一郎  東大, 医学部・第3内科, 非常勤医員
渡辺 純一  東大, 医学部・第3内科, 非常勤医員
藤沢 道夫  東大, 医学部・第3内科, 非常勤医員
杉山 幸比古  東大, 医学部・第3内科, 文部教官助手 (70183415)
岡部 哲郎  東大, 医学部・第3内科, 文部教官助手 (80169135)
キーワードサルコイドーシス / 肺胞マクロファージ / ヴィタミン【D_3】 / アンジオテンシン変換酵素
研究概要

われわれは原因不明の類上皮細胞性肉芽腫疾患であるサルコイドーシスの発症機転の解明の為に、類上皮細胞の前駆細胞である単球系細胞の分化能を検討してきたが、今回は肺胞マクロファージについて、特に本症の肉芽腫内に存在する活性型ヴィタミン【D_3】によるその分化能を検討した。
血疾等の患者の健常肺部分の肺胞マクロファージをRPMI、10%FCS等の培養液に【10^(-8)】M程度のヴィタミン【D_3】を添加した条件で培養し、肺胞マクロファージの変化をヴィタミン【D_3】非添加群のそれと比較したところ、前者では約7日で同細胞の融合傾向が、14〜28日でその巨細胞化が認められた。サルコイドーシス患者の肺胞マクロファージは健常肺からのそれより早期かつ高度にその変化を起こす傾向が示され、なお詳細を検討中である。
肺胞マクロファージの分化の一つの指標としてアンジオテンシン変換酵素(ACE)を用いたが、まず、肺胞マクロファージのACE活性を検討するために、同酵素活性の微量測定系を用い、ペトリ・ディッシュにこれを付着させた主細胞の状態でその活性を測定することに成功した。喫煙者と非喫煙者の活性を比較したところ、前者の肺胞マクロファージは後者のそれより高い活性を示した。これらの成績は肺胞マクロファージのACEが細胞素面に存在すること、恒常的な刺激によりその酵素活性が高まることを示唆している。これらのことを組織化学的に検討するために、ACEのヒト肺からの精製とこれに対するモノクローン抗体の作製を試みてきたが、その精製の過程で、元来の分子量160KのACEの他に分子量35Kの同酵素活性を有するものがあることが示された。現在、この両者について抗体による検討を行っているが、これらの解析により、サルコイドーシス患者の肺胞マクロファージ及び類上皮細胞の特異性と肉芽腫生成の機転がより明らかにされることが期待できる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Yukihiko Sugiyama: Respiration.

  • [文献書誌] Kohichiro Takeuchi: Journal of Biochemistry.

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公開日: 1988-11-10   更新日: 2016-04-21  

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