研究概要 |
慢性犬に意識下に1)食事+アセトアミノフェン、2)グルコース0.9g/kg/90min・iv、3)1)+2)の負荷試験をストレプトゾトシン(STZ)による実験糖尿病作成前後で施行した。その結果、実験1),2),3)共、STZ投与後は投与前に比較して血中グルコースの反応亢進とインスリンの反応低下が認められた。血中膵ポリペプチド(PP)は実験1)ではSTZ投与後には投与前に比較して反応亢進が認められた。実験2)ではSTZ投与前ではPPの血中放出は基礎レベルに比し抑制されたのに対して投与後には抑制されなかった。実験3)ではSTZ投与前にはグルコースの静注により血中PPの上昇は抑制されたのに対して、STZ投与後にはグルコースによるPPの血中放出抑制作用は明らかではなかった。以上よりSTZによる実験糖尿病ではPPの血中放出異常が認められ、その原因の一つとして、インスリン欠乏状態が考えられる。なお血中アセトアミノフェン濃度測定からみた胃排出動態に関しては現在検討中。
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