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1987 年度 実績報告書

後天性免疫不全マウスを用いたM.intracellulare感染モデルの開発

研究課題

研究課題/領域番号 61570372
研究機関京都大学

研究代表者

久世 文幸  京都大学, 結核胸部疾患研究所, 教授 (10027104)

研究分担者 山本 孝吉  京都大学, 結核胸部疾患研究所, 助手 (10166796)
鈴木 康弘  京都大学, 結核胸部疾患研究所, 助教授 (90027110)
キーワードマウス感染モデル / M.intracellulare / モノクロナール抗体 / 後天性免疫不全 / 細胞性免疫 / 非定型抗酸菌症
研究概要

BALB/CマウスにM.intracellulareマウス毒力株31F093Tを静注感染させ, これに対しサイクロスポリンA(CyA)50mg/kgを経口で週5日投与した群およびIL-2を20mg/マウスを感染前日より7日間連続皮下投与した群について, 対称群との病変進展の差異を, 各臓器重量, 各臓器肉眼病変, 各臓器の生菌数を指標として検討した.
CyA投与群の平均体重は, 感染2週後より対称群との差が明らかになり, 8週後より減少に転じた. 脾重量および脾内生菌数は対称群との差は少なく有意とは認められなかったが, 肺重量および肺内生菌数は感染7週後より差異が認められ, 15週ではCyA投与群が対称群の約10倍に達した. 肉眼的病変は感染5週迄は対称群の方がより高度である印象があったが, 7週以後では対称群とCyA群投与との間に明らかな差は認められなかった.
IL-2投与群は平均体重, 肺重量, 脾重量共に対称群との間に明らかな差は認めなかったが, 肺内生菌数は, 感染8週後より対称群との差が次第に拡大し, 感染16週では, IL-2投与群は対称群の10倍以上の生菌数が還元された.
以上, いわゆるBRMのM.intracellulare感染症に対する影響はたしかに認められるが, 現在私共の使用している指標では, これ以上の詳細な解折が困難であり, 免疫・炎症細胞レベルでの検討が必須と考えられた. 従って上記の実験に追加し, 感染マウスの全肺洗浄を経時的に実施し, その中に含まれる肺胞マクロファージ, リンパ球のサブセットを抗Ia, 抗Lyt-1,1, 抗Lyt-2,2, 抗L3T4, 抗Thy-1,2モノクロナール抗体を用いて解析した. その結果, 感染経過と共に, L3T4, Lyt-2,2発現リンパ球の数は多峰性の増減を示すと共に, 数量曲線の交差が観察され, 生体でのこれら炎症細胞のフィード・バック機序の存在が示唆された.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 加藤元一, 山本孝吉, 鈴木康弘, 久世文幸: 「結核」発表予定.

  • [文献書誌] 加藤元一, 山本孝吉, 鈴木康弘, 久世文幸: 「結核」発表予定.

  • [文献書誌] M. Kato;K. Yamamoto;Y. Suzuki;F. Kuze: American Review-of Respiratory Disease(American Thoracic Society, 84th Annual Meeting, May 9, 1988).

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公開日: 1989-03-20   更新日: 2016-04-21  

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