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1986 年度 実績報告書

重症筋無力症の胸腺におけるレトロウイルスの検索とその発症機構の解明に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 61570394
研究機関(社)北里研究所

研究代表者

小野 明  北里研, その他, その他 (80160901)

研究分担者 日比 紀文  北里研究所, 病院内科, 医長 (50129623)
森田 稔  北里研究所, ウイルス部, 技師補
小松 治子  北里研究所, ウイルス部, 技師 (20106678)
キーワード重症筋無力症 / 胸腺 / レトロウイルス / HTLV / 逆転写酵素
研究概要

重症筋無力症の胸腺を主たる対象にレトロウイルスの検索を行った。B細胞との混合培養法にて、培養3〜7日目の胸腺細胞(主に上皮細胞に)レトロウイルス粒子が観察された。培養液中に、蔗糖密度勾配遠心上、比重1.15〜1.17g/【cm^3】に位置する逆転写酵素活性も検出された。ヒト胸腺(胎児例を含む)レトロウイルスを用いて、ヒトT細胞株CCRF-HSBへの感染実験を施行し、レトロウイルス産生株を数株、作成した(KK-1など)。血清学的に本ウイルスがHTLVや動物レトロウイルス(MuLV,MMTV,FeLV,SMRV,MPMV,BLVなど)とは異なることを証明した。分子生物学的検討においてもHTLV-【I】、-【II】、-【III】DNA探索子とKK-1細胞DNAとのSouthern分析では、全くハイブリダイゼーションが認められないことより、HTLVfamilyとは異なるウイルスであることを明らかにした。SDS-PAGE上、8.6〜8.8万、7万前後、4.3万、4.1万、3.6万、2.8万、1.6万の分子量蛋白がvirus-coded proteinあるいは感染実験後誘導された細胞蛋白と判定された。重症筋無力症患者血清とのWestern hlottingにて、ウイルス比重部蛋白とほぼ一致した分子量を示すバンドが認められた。重症筋無力症41症例の患者血清中本ウイルス抗体をELISA法にて探索し、高率にウイルス抗体の検出を認めた。
SV40DNAトランスフェクションによるとヒト胸腺(重症筋無力症例を含む)土皮細胞株を作成した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 小野明: Medical Immunology. 11. 445-452 (1986)

  • [文献書誌] 小野明: 免疫性神経疾患に関する研究(昭和60年度研究報告書)厚生省特定疾患免疫性神経疾患調査研究班. 475-480 (1986)

  • [文献書誌] 小野明: Medical Way. 11. 10 (1986)

  • [文献書誌] 土屋雅春: 最新医学. 41. 2525-2530 (1986)

  • [文献書誌] 水野嘉夫: 免疫性神経疾患に関する研究(昭和60年度研究報告書)厚生省特定疾患免疫性神経疾患調査研究班. 264-268 (1986)

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公開日: 1988-11-10   更新日: 2016-04-21  

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