研究課題/領域番号 |
61570421
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
瀧下 修一 九大, 医学部, 講師 (90108712)
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研究分担者 |
高田 豊 九州大学, 医学部, 助手 (40163208)
上野 道雄 九州大学, 医学部, 助手 (40151823)
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キーワード | 血圧 / 糖代謝 / 交感神経系 / インスリン / カテコラミン / 高血圧 / 糖尿病 / 脳室内投与 |
研究概要 |
成人病型糖尿病と高血圧症との合併例が多いことが知られており、過食および肥満状態では交感神経機能が亢進していることが報告されている。したがって、糖代謝と血圧調節機序との間に交感神経系を介した相互作用が存在する可能性を考え、以下の研究を進めている。 1.動物実験 α-クロラロース・ウレタン麻酔下に家兎の腎神経中枢端より神経末の電気活動を記録する。 (1)インスリンの側脳室内投与 50〜500mUの投与では血圧には大きな変化は見られないが、腎交感神経活動の増加傾向が認められている。 (2)ブドウ糖の静脈内投与 0.5〜1g/kgの静脈内注射では、軽度の血圧上昇と腎神経活動の低下傾向が認められている。 以上の実験は進行中であり、結論は得られていない。血糖、IRI、カテコラミンの測定も併せて行なっている。今後の計画として、脳室内へのブドウ糖投与実験、ラットを用いてインスリンに感受性のある視床下部へのインスリン局注や電気刺激時の血圧および交感神経活動の変化を記録する予定である。 2.臨床試験 臨床例において、ブドウ糖負荷時の血圧、血漿カテコラミン、インスリンレニン活性、アルドステロン濃度を測定している。 本年度は正常血圧者10名、高血圧者10名で75gブドウ糖経口負荷試験を行なった。負荷後、血圧には大きな変化はなく血漿レニン活性の上昇傾向、アルドステロン濃度の低下が認められている。他のパラメータおよび因子間の相関関係の分析は現在進行中である。次年度は症例数をふやし血圧、肥満度群別の評価が可能になるものと思われる。
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