研究課題/領域番号 |
61570430
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
福生 吉裕 日本医科大学, 医学部, 講師 (30150733)
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研究分担者 |
斉藤 彰 日本医科大学, 医学部, 助手
永島 幹夫 日本医科大学, 医学部, 助手 (50198321)
小林 陽二 日本医科大学, 医学部, 講師 (30153654)
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キーワード | 胸線ファクター / マクロファージ / サイトカイン / 動脈硬化 |
研究概要 |
今年度はマクロファージのin vitroでの脂質取り込みの条件決定のための実験を行った。まず非刺激およびTPAで刺激したTHP-1(人白血病細胞株由来細胞)を種々の培地にて1、2、4日培養し脂質の蓄積をoil-red-O染色にて検討した。結果:培養2日目がもっとも脂質の取り込みが多く見られた。次にTPAを加えて分化させ、LDL,AcetylLDLの取り込みを検討した。TPA非添加による取り込み実験ではLDLの方がAcetyl-LDLよりも脂質の取り込みは多い。しかしTPAによる分化後ではTHP-1細胞は増大し、Acetyl-LDLの取り込み量は増加した。またコントロールの取り込みをもっとも少なくさせる条件の検討ではLPDSよりも10%FCSの方が取り込みは少なかった。以降10%FCSを用いた。この条件での培養日数の検討では4-6日が最適期間であった。これらの条件決定にて今後胸線ファクターの脂質取り込み抑制度を検討していく予定である。 次にこの因子の泡沫形成抑制の機作について遺伝子発現より検討するための予備実験を行った。即ちPDGF、アポE分泌と泡沫化との関連を見るためにマクロファージにTNFを作用させPDGFのmRNAの発現、および変性LDL(アセチルLDL、酸化LDL)、PMAによるアポEmRNAの発現を検討した。U937細胞はPMAによりマクロファージ内の脂質蓄積が増加するとアポEmRNAも増加した。変性LDLもまたアポEmRNAの発現を増加させた。LDLのみでは発現量は少なかった。我々の胸線因子がこのアポロEmRNAの発現に対してどのように作用するか興味あるところである。またTNFはPDGFのA鎖を24時間後から発現させ4日間持続したのに対し、B鎖は48時間後に最も強く発現し3日後には消失した。マクロファージの付着能はB鎖の発現と相関した。今後これらの指標を基にマクロファージの泡沫化抑制胸線因子の作用機作をさらに検討する予定である。
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