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1986 年度 実績報告書

体表面電位図および核医学的手法による急性心筋硬塞症のPTCR療法の評価法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 61570431
研究機関藤田学園保健衛生大学

研究代表者

水野 康  藤田学園保衛大, 医学部, 教授 (70084514)

研究分担者 金子 堅三  藤田学園保健衛生大学, 医学部内科, 助手 (30148267)
近藤 武  藤田学園保健衛生大学, 医学部内科, 講師 (30121437)
野村 雅則  藤田学園保健衛生大学, 医学部内科, 講師 (90097733)
渡辺 佳彦  藤田学園保健衛生大学, 医学部内科, 助教授 (00023820)
キーワード血栓溶解療法 / 急性心筋梗塞症 / 体表面心臓電位図 / departure area / 左室駆出率 / 急性期死亡率 / 慢性期死亡率
研究概要

初回発症の急性心筋梗塞症例に対するurokinase(UK)の冠動脈内投与療法(PTCR)と急速大量静脈内投与療法を取り上げ、その臨床的有用性を比較検討すると共に、その実施方法、期限についての限界を求めるべく各種指標について検討した。対象は過去5年間に梗塞発症後48時間以内に当院救命救急センターのCCUに入院した263例(男性205例、女性58例、平均年齢61歳)であった。UK30万単位以上の大量投与群128例、PTCR療法群30例、UK少量投与群40例、UK非投与群65例にわかれた。入院早期、1ヶ月後、1年〜3年後に体表面心臓電位図、心臓核医学的検査を施行し、その短期および長期予後について検討した。方法:評価に用いた指標はCreatine Kinase(CK)の最大値、および最大値に達するまでの時間(ピークCK時間)、慢性期の梗塞血管開存率、体表面心臓電位図より求めたdeparture area(正常電位からの偏位量)、心プールシンチから求めた左室駆出率、【^(201)Tl】心筋シンチグラムから求めた梗塞サイズ、急性期および慢性期死亡である。
結果 1)ピークCK値は少量群、大量群、PTCR群の順に有意に高値を示し、この順にピークCK時間は短縮した。2)亜急性期における左室駆出率はPTCR群で改善傾向を示した。3)閉塞冠動脈の慢性期における開存率は非投与群に比し、大量群およびPTCR群で有意に高かった。4)電位図から求めたdeparture areaはPTCR成功群では7日目と30日目の間に減少傾向を認め、1年後には有意な減少を認めた。不成功例では不変であった。5)PTCR実施時期については、6時間以内と以降の左室駆出率、departure areaには明らかな差が認められなかった。さらに早期(3時間以内)での検討が必要と考えられた。6)急性期心死亡は20(7.6%)で非投与群16.9%、少量群5.0%、大量群4.7%、PTCR群3.3%であった。慢性期心死亡は21(8.1%)で非投与群10.8%、少量群18.4%、大量群5.6%、PTCR群3.3%であった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 水野康 他: 内科学会誌. (1987)

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公開日: 1988-11-10   更新日: 2016-04-21  

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