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1986 年度 実績報告書

小児における各種抗てんかん薬の血中濃度ならびに生体内動態に関する臨床薬理学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 61570467
研究機関北里大学

研究代表者

三浦 寿男  北里大, 医学部, 助教授 (60050465)

研究分担者 白井 宏幸  北里大学, 医学部, 助手 (10154353)
水野 諭  北里大学, 医学部, 講師(非常勤) (50146437)
キーワード抗てんかん薬 / 薬物血中濃度 / 臨床薬理 / 相互作用 / clonazepam / carbamazepine / carbamazepine-10,11-epoxide / sodium valproate
研究概要

1.小児を対象に、部分発作ならびに欠神発作に対するclonazepam(CZP)単剤投与の効果を、脳波所見におよぼす影響とともに、血中濃度面と合わせて検討した。CZPの推持量は0.1mg/kg/dagを基準とし、35〜65ng/mlの血中濃度が得られたが、この範囲内では有効例と無効例,発作増強例ならびに副作用出現例で、血中濃度に差を認めなかった。
2.小児を対象に、CZP単剤投与例を中心に、一部の症例について総血中濃度と同時に遊離型血中濃度を測定し、CZPの蛋白結合比率を検討した。総血中濃度に対する遊離型CZP血中濃度の比率は約10%で、蛋白結合に関し、carbamazepino(CBZ)あるいはsodium valproate(VPA)との相互作用は認められなかった。
3.今後CZPの主要代謝産物である7-amonoCZPの血中濃度を測定し、CZPの体内動態を一層明確にしたい。
4.CBZにVPAを併用すると、CBZの血中濃度は変わらないが、その主要代謝産物carbamazepine-10,11-epoxide(CBZ-E)血中濃度が有意に高値を示し、CBZ-E濃度が4μg/ml以上になると、眠気などの副作用が生じることを明らかにした。この間の機序は現時点では不明であるが、これはCBZとphenytoinまたはphenobarbeitalとの間の相互作用とは明らかに異なる。
5.CBZを単剤で投与している症例において、CBZならびにCBZ-Eの総血中濃度と遊離型血中濃度を同時に測定し、両者の蛋白結合比率を検討した。CBZならびにCBZ-Eの蛋白結合比率はそれぞれ80%ならびに60%前後で、総血中CBZ-E/CBZ濃度比,遊離型血中CBZ-E/CBZ濃度比は、いずれも年少な者ほど高値を示す傾向にあった。
6.さらに、他剤併用時のCBZとCBZ-Eの蛋白結合比率を求め、蛋白結合に関する相互作用についても検討したい。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 三浦寿男: てんかん研究. 4. 39-47 (1986)

  • [文献書誌] 三浦寿男: てんかん研究. 5. (1987)

  • [文献書誌] 三浦寿男: 脳と発達.

  • [文献書誌] 白井宏幸: 脳と発達.

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公開日: 1988-11-10   更新日: 2016-04-21  

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