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1986 年度 実績報告書

免疫修飾剤(BRM)によるI型糖尿病の予防と治療の基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 61570536
研究機関東北大学

研究代表者

佐藤 譲  東北大, 医学部, 助手 (60125565)

研究分担者 下瀬川 徹  東北大学, 医学部附属病院, 医員
新谷 茂樹  東北大学, 医学部附属病院, 医員
清水 文雄  東北大学, 歯学部, 助手 (10162710)
豊田 隆謙  東北大学, 医学部, 助教授 (40003628)
キーワード【I】型糖尿病 / インスリン依存型糖尿病 / OK-432 / 免疫修飾剤 / NODマウス / BBラット
研究概要

本年度は下記の点について検討した。(1)OK-432によるNODマウス糖尿病発症の抑制効果とOK-432投与時期の検討:OK-432の作用機序解明の一環として、今回は投与時期と効果の関係を検討した。雌NODマウスの腹腔内に週1回、0.1mg(1KE)のOK-432を投与した場合25週令での累積糖尿病発症率は、4から25週令までの連続投与で0%(未処置対照、80%)、5から10週令までの投与で10%(対照、70%)、10から15週令までの投与で56%(対照、73%)と若い時期のOK-432に糖尿病発症予防抑制効果がより強いことがわかった。OK-432投与によってこの時期に何が起きて糖尿病発症が抑えられたのか、現在免疫学的に解析中である。さらに、OK-432の治療効果も検討した。糖尿病発症後NODマウスに週2回OK-432、0.1mgを投与すると平均2.8週で28.6%(対照5.2%)のマウスの尿糖が陰性化、血糖が正常化して寛解に入った。この治療効果はヒトI型糖尿病治療への応用を考える上で重用である。(2)OK-432によるBBラット糖尿病発症の抑制:OK-432がもう1つの【I】型糖尿病モデル動物にも有効かどうかを検討した。雄雌BBラットに0.2mgOK-432を週1回、5から20週令まで腹腔内投与したところ、20週令での累積糖尿病発症率は末処置対照群で45.5%(5/11)、OK-432投与群で7.1%(1/14)と、OK-432投与群で有意(P<0.05)に発症率が低かった。膵組織像ではOK-432投与群で膵島炎の程度が軽かった。さらに抗膵島B細胞自己免疫反応の指標としてラットインスリノーマ(RINm5F)に対するBBラット脾細胞の細胞傷害性と血清中islet cell surface antibodyを検討したが、OK-432投与群では対照群に比較して、いずれも低く抑えられていた。これらからOK-432投与はBBラットにおいても抗B細胞自己免疫反応を抑制して糖尿病発症を抑えたものと考えられる。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 新谷茂樹,他: 日本免疫学会総会・学術集会記録. 16. 678 (1986)

  • [文献書誌] 佐藤譲,他: 日本内科学会雑誌. 76. 124 (1987)

  • [文献書誌] Jo Satoh et al.: Diabetes.

  • [文献書誌] 新谷茂樹,他: 糖尿病動物. (1987)

  • [文献書誌] 佐藤譲,他: 糖尿病動物. (1987)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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