• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1987 年度 実績報告書

肝移植の実験的・臨床的研究

研究課題

研究課題/領域番号 61570610
研究機関岡山大学

研究代表者

三村 久  岡山大学, 医学部, 助教授 (80116508)

研究分担者 浜崎 啓介  岡山大学, 医学部附属病院, 助手 (90172965)
高倉 範尚  岡山大学, 医学部附属病院, 助手 (50163184)
上川 康明  岡山大学, 医学部附属病院, 助手 (00152851)
キーワードラット同所性肝移植 / インシュリンレセプター / グルカゴンレセプター / ブタ同所性肝移植 / 肝移植時循環動態 / 肝移植時の代謝 / 温阻血肝移植 / 部分肝移植
研究概要

1.ラット同所性肝移植においては, 移植後早期の糖代謝変動, ホルモンレセプター変動を経時的に測定した. つまり, 術直後より7日目までの血中インシュリン, グルカゴン, 移植肝組織中インシュリンレセプター, グルカゴンレセプターを測定し考察を加えた. また, 移植手技上最も困難とされている肝上部下大静脈吻合について, 新しい技法を開発した. これらは第23回日本移植学会で発表した.
2.プタ同所性肝移植では, 臨床肝移植に備えてのトレーニングを兼ねて約80回の移植を行った. 術中術後の全身および肝循環動態, 糖・エネルギー代謝について研究を進め, さらに障害(温阻血)肝移植, living donorよりの部分肝移植について予備実験を行なった. 循環動態の研究では, 動脈圧, 肺動脈圧, 心拍出量, 左房圧, 中心静脈圧, 肝組織血流量を測定し, 術中管理のトレーニングを積むとともに, 各種麻酔法の与える影響について考察を加えた. また, 昭和63年より無肝期体外循環用に, 従来使用していたローラーポンプに換えて, 臨床用のバイオポンプを導入した. 前述した各種モニタリングより, ポンプの循環動態に与える影響を適性流量について検討中である. 糖・エネル率-代謝の研究では, 血中インシュリン, グルカゴン, 乳酸, ピルビン酸, アンモニアなどと肝組織中の代謝律速酵素, 中間体, nucleotideを測定し, 肝移植の代謝系に及ぼす影響について考察を加えた. これらの結果は第23回日本移植学会で発表し, 第88回日本外科学会総会で発表の予定である. また, 脳死の問題に関係なくgraftを獲得することをめざして, 温阻血肝や部分肝の移植の可能性について予備実験を行なった. 温阻血肝移植は可能性はあるが, vabilityの判定が困難なことが課題である. living donorよりの部分肝移植は, 肝静脈再建に課題を残すものの, 小児に対しての臨床応用の可能性は大きい.

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] 三村久, 他: 手術. 40. 15-19 (1986)

  • [文献書誌] Hisashi Mimura他: World Journal of Surgery. 10. 302-310 (1986)

  • [文献書誌] 三村久, 他: 胆と膵. 8. 69-72 (1987)

  • [文献書誌] 三村久, 他: 手術. 41. 161-165 (1987)

  • [文献書誌] 佐藤四三, 他: Radioisotopes. 36. 265-269 (1987)

  • [文献書誌] 小林達則, 他: 医学のあゆみ. 142. 193-194 (1987)

  • [文献書誌] 阪上賢一, 他: 移植. 23. 12-20 (1988)

  • [文献書誌] Kenichi Hirata他: The Japanese Journal of Surgery. 18. 68-76 (1988)

URL: 

公開日: 1989-03-20   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi