| 研究課題/領域番号 |
61570626
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| 研究種目 |
一般研究(C)
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| 配分区分 | 補助金 |
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| 研究分野 |
外科学一般
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| 研究機関 | 関西医科大学 |
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研究代表者 |
山本 政勝 関西医科大学, 医学部, 教授 (30077573)
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| 研究分担者 |
平松 義文 関西医科大学, 医学部, 助手 (30173264)
高田 秀穂 関西医科大学, 医学部, 講師 (30131444)
山村 学 関西医科大学, 医学部, 講師 (60077732)
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| 研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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| キーワード | 多価不飽和脂肪酸 / エイコサペンタエン酸 / 化学発癌 / 腫瘍増殖 / 遠隔転移 |
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| 研究概要 |
癌の発生、増殖および転移と脂質代謝について飽和脂肪酸としてステアリン酸 (C18:0) 、ω-6およびω-3系多価不飽和脂肪酸として各々リノール酸 (C18:2) 、エイコサペンタエン酸 (C20:5EPA) の高純度エチルエステルを、5%の割合で市販半合成無脂肪食に添加投与し、その影響を検討した。
1.Sprague-Dawley系雌ラットを用いたN-nitroso-N-methylurea誘発乳癌において、EPAは他の脂肪酸と比較し、癌発生率、腫瘍重量、腫瘍個数において抑制効果を示した。リン脂質組成においてEPAは、アラキドン酸等のω-6系脂肪酸と置換していることが示唆された。現在我々は、PGs等のアラキドン酸代謝物質の変化を検討している。
2.Donryu系雄ラットを用いたazoxymethane誘発大腸癌において、EPAはリノール酸と比較し、癌発生率、一匹あたりの腫瘍個数を有意に抑制した。リン脂質組成において癌化に伴い両群においてアラキドン酸の増加を認めたが、その代謝産物であるプロスタグランディンE×_2 (PGE×_2) 含量は正常粘膜と比較し、リノール酸で増加し、EPAで増加が抑制された。以上の結果よりEPAが癌化に伴うPG合成促進を抑制することにより、発癌を抑制するものと示唆された。また大腸癌の発癌促進因子として知られる胆汁酸は、その作用機序としてPGを介しornithine decarboxylase (ODC) 活性を増加させることによるとの報告もあり、現在その検討を行なっている。
3.EPAはまた発癌が完了した移植腫瘍 (Lewis肺癌) の増殖・転移に対しても抑制的に作用することが判明し、その作用機序として脂肪酸組成の変化による膜流動性、透過性の変化等による物理的および蛋白リン酸化等の膜の情報伝達の機能的変化、PGを含め細胞増殖因子の変化、ODC活性を介するDNA・RNA合成の変化、栄養学的な細胞環境因子の変化、免疫系への関与等が考えられ、各方面からのアプローチが必要と思われる。
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