• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1986 年度 実績報告書

末梢リンパ球の細胞電気泳動法による食道癌治療指針の研究

研究課題

研究課題/領域番号 61570639
研究機関東京大学

研究代表者

小西 敏郎  東大, 医学部, 講師 (20126056)

研究分担者 三山 健司  東京大学, 医学部, 医員
真船 健一  東京大学, 医学部, 助手
笹子 充  東京大学, 医学部, 助手 (40143490)
キーワード食道癌 / 細胞電気泳動法 / 末梢血リンパ球
研究概要

食道癌患者の末梢血中のリンパ球を細胞電気泳動法によりリンパ球細胞の表面荷電を測定し、食道癌の進行度や外科手術および手術前後の化学療法放射線治療による免疫状態の変動との相関関係を分析してきた。これまでに食道癌患者17例の末梢血リンパ球の細胞電気泳動度を 手術前後で経時的に測定した。細胞電気泳動法は 患者末梢血をFicoll法にて分離したリンパ球200個について、Parmaquant-L(全自動細胞泳動装置)を用いて泳動度を測定し、泳動速度0.95μm/sec/V/cmを境にslow mobility cellとfast mobility cellに分類し、その比(S/F比)を算出した。またNK活性、リンパ球サブセット(OKT-4.8、Leu7,11)も併せ測定した。
これまでの17例の検討では 治癒切除群(n=8)は治癒切除をおこなえなかった群(n=9)に比しS/F比が低値を示した。また手術例について検討すると 手術を機にNK活性、Leu7Leu11細胞比率は低下し OKT4/OKT8比は上昇するのに対して S/F比は上昇し 高値を示した。また放射線治療の影響によるS/F比の変動をみると、放射線照射後は S/F比は著明に高値を示した。
これまでの検索から 食道癌患者の末梢血リンパ球の電気泳動により得られるS/F比は 患者の全身状態免疫能を反映すると考えられ、予後の判定にも有効と思われるので、今後症例を重ねて検討の予定である。また放射線治療により S/F比が著明に上昇することより、リンパ球表面荷電に放射線照射が大きな影響をおよぼす事が示唆されたので 基礎的な検討を加えてゆきたい。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 小西敏郎: 日本消化器外科学会雑誌. 19. 1819 (1986)

  • [文献書誌] 真船健一: 第8回東京外科系癌の免疫化学療法検討会報告集. 8. 27-34 (1986)

  • [文献書誌] 真船健一: 日本消化器外科学会雑誌. 19. 1511 (1986)

  • [文献書誌] 真船健一: 日本癌治療学会雑誌. 22. (1986)

  • [文献書誌] 三山健司: 第8回癌免疫外科研究会抄録集.

URL: 

公開日: 1988-11-10   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi