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1986 年度 実績報告書

腎不全ラットの胃粘膜障害における胃粘膜内ProstaglandinE⊆と治療

研究課題

研究課題/領域番号 61570656
研究機関和歌山県立医科大学

研究代表者

谷口 勝俊  和歌山県医大, 医学部, 講師 (90106568)

研究分担者 尾野 光市  和歌山県立医大, 外科学, 助手
植阪 和修  和歌山県立医大, 外科学, 助手
河野 暢之  和歌山県立医大, 外科学, 助教授 (20073752)
勝見 正治  和歌山県立医大, 外科学, 教授 (00073750)
キーワード腎不全 / 胃粘膜障害 / Prostaglandin【E_2】 / ストレス潰瘍 / ソルコセリル / 迷走神経切離術
研究概要

ウイスター系雄性ラットを用い、4/6〜5/6腎切除術を施行した腎障害群を腎障害の程度により3群に分けた。1.【R_1】群…軽度腎障害(9頭)。2.【R_2】群…中等度腎障害(8頭)。3.【R_3】群…重度腎障害(4頭)。これにC群…対照(9頭)を加えた4群で以下の項目について検討した。
1.血清ガストリン値…RIA法(PEG法)。2,血清セクレチン値…RIA法(2抗体法)。3.胃,十二指腸の粘膜内PG【E_2】量…稲川,荒川らによる抽出法とRIA。4.胃粘膜障害の程度…HE染色後、光顕的に観察し判定した。
その結果、1.【R_2】群の血清ガストリン値,血清セクレチン値は、C群に比し有意に高値であった(P<0.005)。2.幽門部では、【R_1】,【R_2】,【R_3】群の粘膜内PG【E_2】量は、C群に比し有意に低値であった(P<0.01)。胃体部,十二指腸では、【R_2】,【R_3】群の粘膜内PG【E_2】量は、C群に比し有意に低値であった。(P<0.05)。さらに各部位ともPG【E_2】量と血清尿素窒素値に負の相関を認めた。3.【R_2】群の胃粘膜障害の程度はC群に比し有意に高値であった(P<0.05)。さらに胃粘膜障害の程度と胃体部PG【E_2】量に負の相関を認めた。
以上のことより腎不全ラットにおいて、胃粘膜内PG【E_2】量は、腎障害時における胃粘膜障害に関与する1因子であることが示唆された。
62年度は、腎不全下胃粘膜障害に対する治療に関して、同様の腎不全ラットを用いて、PG【E_2】とソルコセリルの投与効果,迷走神経切離術の効果について検討する予定である。
なお現在までの要旨は、第27回日本消化器外科学会総会,第3回和歌山消化性潰瘍研究会において発表した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 尾野光市,他: Cyto-protection & biology. 4. 245-251 (1987)

  • [文献書誌] Koichi Ono et al.: CYTOPROTECTION and CYTOBIOLOGY. 4. 288-295 (1987)

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公開日: 1988-11-10   更新日: 2016-04-21  

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