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1986 年度 実績報告書

重症呼吸不全に対するECCO⊆Rを用いた呼吸補助システムの確立と適応に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 61570670
研究機関大阪大学

研究代表者

大谷 正勝  阪大, 医学部, 助手 (90168980)

研究分担者 大久保 修和  大阪大学, 医学部附属病院, 医員
松田 暉  大阪大学, 医学部, 助手 (00028614)
キーワード呼吸不全 / 機械的呼吸補助 / 膜型人工肺 / 白血球 / 補体
研究概要

1.ECC【O_2】Rの静脈-静脈バイパスシステムの確立と回路内再循環方式の評価:呼吸補助システムを確立するために、犬血を用いたモデル回路で人工肺の基本的特性として【CO_2】排泄能を測定した。更に、【CO_2】排泄に関して再循環方式の増幅効果を検討した。バイパス流量と人工肺に吹送するガス流量が同一の条件下では、人工肺による【CO_2】排泄量は人工肺に流入する静脈血【CO_2】分圧に依存し、それらの間には指数相関を認めた。また、再循環回路の応用によって、システム全体としての【CO_2】排泄能の向上が認められた。この結果は第24回日本人工臓器学会に発表した。
2.臨床例のECC【O_2】Rの適応について:当院集中治療部における呼吸不全患者を対象として、従来の機械的人工呼吸の治療成績を検討し、呼吸補助システムの適応の可能性を探った。A-a【Do_2】が500mmHg以上を示した呼吸不全患者90例のうち、呼吸不全による死亡は21例(23.3%)であった。特に、A-a【Do_2】が500mmHg以上の期間が4日以上に及ぶものは予後不良で94%の死亡率を示した。従来の呼吸管理の限界を示すもので、このような患者に対して、何らかの呼吸補助(ECMO)の適応があると考えられた。この結果は第24回日本人工臓器学会に発表した。
3.膜型人工肺による補体活性化、白血球活性化について:血液と異物の接触によって、血中補体価の上昇、白血球の消耗が引き起されることは血液透析の分野で指摘されている。このような補体系、白血球系の活性化は肺障害を惹起する可能性もあり、障害肺に対して適用されるECC【O_2】Rにとっては、このような反応は問題となる。そこで、ECC【O_2】Rを施行した場合に、白血球系の活性化が肺障害を惹起するか否かを実験的に検討する。現在、犬を用いた系で検討中である。

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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