• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1988 年度 実績報告書

骨成長因子の精製およびその臨床応用

研究課題

研究課題/領域番号 61570708
研究機関北海道大学

研究代表者

増田 武志  北海道大学, 医学部, 助教授 (20109424)

キーワード骨基質 / 非コラーゲン蛋白 / 骨の成長因子 / 骨芽細胞増殖 / コラーゲン合成の促進
研究概要

I.骨基質由来の成長因子の精製
1.蛋白質の抽出
ヒト大腿骨頭の海綿骨を粉砕し、10%EDTAで脱灰しその可溶成分を粗抽出液とした。2.活性測定方法 鶏胚頭蓋冠より骨芽細胞を分離、培養し、成長因子の各精製段階の試料を添加した。活性は細胞の分離・培養し、成長因子の各精製段階の資料を添加した。活性は細胞のDNAに取りこまれる^3H-チミジンを測定することによって行なった。3.精製方法 1)アセトン処理 2)ゲル濾過3)イオン交換カラムクロマトグラフィー 4)逆相高速液体クロマトグラフィー4.精製結果 約50個の骨頭から3370mgの蛋白質が抽出され最終精製物は3.6μgであり、精製倍率は4830倍であった。尚、アセトン処理後に総括性が増加しているのは、EDTA抽出液中に含まれる成長抑制因子が除かれたためと考えている。最終精製物を20%SDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動を行い、銀染色したところ分子量約6,000に相当する部分に単一のバンドが認められた。さらに、エドマン分解法を用いてアミノ酸配列の解析を行った結果、N末端から30番目までヒト血清由来のIGF-IIのアミノ酸配列と全く一致していた。
II.骨粗鬆症と骨の成長因子
骨粗鬆症の病態は骨形成と骨吸収の不均衡によって生じ、骨吸収とそれに引き続いておこる骨形成のUrcouplingの状態と理解される。このUrcouplingの原因としては骨基質内に存在し、局所産生性因子の機能不全を考慮しなければならない。今回精製されたIGF-IIと骨代謝の関係を明らかにすることは、骨粗鬆症の病態理解およびその治療に通じることは十分に推測できる。今後検討していく予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] J.Farley,et al: Metabolism. 36. 314-321 (1987)

  • [文献書誌] 増田武志 他: 整形・災害外科「整形外科最近の進歩. 30. 1147-1152 (1987)

  • [文献書誌] 増田武志: "骨の代謝調節因子" 羊土社, 210 (1987)

URL: 

公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi