研究概要 |
1.家兎を用いて, 血管束移植により作製した新たな栄養血管を血管柄として脛骨片を挙上し, 大腿骨の欠損部に移植を行い, 骨癒合についての判定を行った. 骨癒合は3〜7週で得られたが, コントロール群として行った遊離骨移植群との間に明らかな差異はみとめられなかった. 2.ラットを用いてSecondary epiphyseal graftの実験を行ったが, 血管束を脛骨付近部より移植した群では, 腹壁皮下移植後において, 骨端, 骨幹端ともある程度のviabilityがみられた. 一方骨端線より〓位部から血管束を移植した群では, 骨端のviabilityはみられなかった. 3.ラットを用いて遊離骨のrevascularizationを検索した遊離脛骨を腹壁皮下および下腿の筋肉内に移植し, さらにその骨髄内に血管束を移植した群とそうでない群の4つを作製した. その結果, 下腿の筋肉内に移植し, さらにその骨髄内に血管束を移植した脛骨が最もよくrevitalizeされた. また, 移植血管束を血管として作製したrevascularized boneを移植した際, そのviabilityを保った状態で移動し得ることが確認できた. 現在, secondary epiphyseal graftを実験を家兎を用いて行っており, さらに遊離骨を用いたdonor作製実験も家兎を用いて進めている状況である.
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