研究課題/領域番号 |
61570725
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
増原 建二 奈良県立医科大学, 医学部, 学長 (90075086)
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研究分担者 |
矢島 弘嗣 奈良県立医科大学, 医学部, 助手
玉井 進 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (10075088)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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キーワード | 血管束移植 / 関節移植 / 骨移植 / 血管柄付骨移植 |
研究概要 |
家兎、ラットを用いて血管束移植を応用した新しいパターンのliving bone graftに関する実験を行った。健常骨の骨髄内に血管束を移植した場合は、2〜3週で骨髄内血管との吻合が完成し、生栄養動脈からの血行を遮断しても移植血管束がその役割を果たすとこにより、その骨をliving boneとして移植し得ることが判明した。遊離骨に血管束を移植してdonorを作製する場合、健常骨を用いて作製したdonor経viabilityに富んだdonorが作製できなかった。そこで、遊離骨を筋肉で囲み、かつその骨髄内に血管束を移植することにより骨の再血行を加速することができ、そのdonor boneを移植血管束を血管柄として移動できることがわかった。これら全ての判定は脱灰標本のHE染色と非脱灰標本の蛍光顕微鏡下観察において行った。 次にこの新しく作製した骨の移植実験を家兎を用いて行ったが、遊離骨を移植した群との間に骨遮合において有意の差を見い出せなかった。 最終年度は本法を用いた関節・成長帯移植の実験を行った。血管束を成長帯下に移植した際には、その遠位部において移動后のviabilityをみとめたが、骨端部は壊死に陥った。この原因として骨幹および骨端は別の栄養血管により養なわれており、もし本法を成長帯移植に利用する場合は、移植血管束を双方の栄養血管にcontactをとらせる方法が必要であると考えられた。
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