研究課題/領域番号 |
61570727
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
山本 真 北里大, 医学部, 教授 (60050332)
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研究分担者 |
飯塚 健児 北里大学, 医学部, 講師 (80146464)
山徳 義郎 北里大学, 医学部, 講師 (70146463)
笹本 憲男 北里大学, 医学部, 講師 (50146354)
糸満 盛憲 北里大学, 医学部, 助教授 (70104528)
馬渕 清資 北里大学, 医学部, 講師 (70118842)
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キーワード | 多関節マイクロロボット / 骨折治療 / ねじり測定 |
研究概要 |
多関節マイクロロボットを用いた骨折治癒経過の触診法の具体的な手順を考案した。そして、微小ねじり測定と名ずけたこの方法による診断の精度を、in vitroでの骨の回旋試験の結果と比較して検討した。 1.実験動物として家兎を選び、固定台の上に上半身伏臥位、下半身横臥位に固定した。この状態で実験の全期間にわたって飼育した。左の下腿部に人工的な骨折を作成し創外固定を施した。他の3肢はギブス固定を施した。2.レントゲン撮影を3日ごとに行った。そして、骨折部の形態的な変化、とくに仮骨の形成の様子を観察した。3.多関節マイクロロボットを用いた骨折部の剛性の測定をin vivoで行った。本予算で購入した産業用多関節マイクロロボットにて荷重計を支持し、それを介してウサギの下腿骨折部にねじり方向の変位を与えた。そのときの回旋角は、もうひとつのロボット(既設の低精度のもの)で支持した変位計により電気計測した。この方法による剛性の測定を微小ねじり測定と名ずけた。4.回旋角と回旋モーメントの関係から、骨折部のねじり剛性を算出した。それを、治癒の経過時間ごとに求めて整理した。5.微小ねじり測定の精度を検討するため、実験モデルによるin vitroでのねじり試験を行った。その結果、健丈な家兎の脛骨のねじり剛性を、ロボットによる微小ねじり測定により求めた場合、真の剛性の約2/3の値となることを確かめた。真の剛性との差は、荷重計と家兎の脛骨との間の固定ピンの撓みに由来するものである。よって、真の剛性との比例関係は保たれると考えられた。また、その実験結果をもとに、トーションバーの理論による解析を試みた。そして、骨の治癒経過にともなう形状の変化が、骨折部の剛性にどのような影響を及ぼすかを検討した。6.健丈な家兎の脛骨のin vitroでのねじり剛性と、ねじり破壊強度を比較し、両者の相関関係について検討を試みた。
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