研究課題/領域番号 |
61570779
|
研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
大石 孝 弘前大学, 医学部附属病院, 講師 (80142842)
|
研究分担者 |
田中 誠也 弘前大学, 医学部, 助手 (50188306)
中村 幸夫 弘前大学, 医学部附属病院, 講師 (90111228)
|
キーワード | 胎児溶血性疾患 / 血液型不適合妊娠 / 血漿交換 |
研究概要 |
1.RhIGを分娩後に使用することが一般的になって以来、D不適合妊娠による母体感作は急激に減少してきた。しかし、感作の防止をもっと徹底するためには、次の3点を励行することが大切であろう。 (1)分娩を予定していない場合であっても、妊娠初期にD因子を正しく判定する。 (2)分娩(直)後だけでなく、流早産や人工妊娠中絶後、子宮外妊娠の手術後などにも、D陰性未感作婦人に対してはRhIGを使用する。 (3)妊娠中にも母体感作の恐れはあるので、妊娠28週および経胎盤出血の危険がある場合にもRhIGを使用することが望ましい。 弘前大学では、前述の考え方に基づいて、1984年12月にD未感作妊婦の管理方法を改めた。その後、現在までの3年間あまりに、D未感作妊婦24例(延べ妊娠32回)が管理されたが、そのうち抗Dの産生をみたものは1例もなく、児にも異常は認められなていない。本管理方法の合理妥当性を支持した成績と考えいる。 2.新生児溶血性疾患へのIgGsubclassの関与をFlowcytometryを用いて解析した。 (1)母体血、胎児血ともに型の抗原量が最大であった。このうち母体血に関してはIgG_1>IgG_2>IgG_3>IgG_4の順に各ABO型とも抗原量が多かった。 (2)これに対し胎児血に関しては、各型によりまちまちで、一定の傾向は認められなかった。 (3)また母体と児の関連については、母体がO型で新生児がB型の場合に抗原量が最も多いことが分かった。
|