研究概要 |
(1)豚卵透明帯に対する各種抗体の作裂(高井担当) 総計約1万個の凍結豚卵巣からほぼ均一な卵透明帯を単離し(A)、これより蛋白成分の可溶化(B)、次いでゲル濾過による可溶化成分の(αとβへの)分離(C)を行った。次にこれら(A)〜(C)各ステップにおける透明帯成分を家兎に免疫し、A、B、C(α,β)4種類の抗体を得た。(これらに用いた方法論の詳細は、Y.Noda etal J.Reproduct.Tmmunol.3,147-156,1981を参照されたい。)」(2)豚卵からのintactなRNAの抽出法の開発(泰井担当) 屠殺直後の豚より新鮮な卵巣を得、これより基本的には上記と同様の手法でほぼ均一で新鮮な豚卵を得た(回収率約1000ocytes/orary)。この卵からguanidine-thiocyanate法によりRNA抽出を行ない得られたRNA画分をagarose gel電気泳動法により分析してみると、ほぼintactと考えられる28S及び18S ribosomalRNAの泳動パターンが得られた。従って、我々の用いた抽出法により得られたRNA標本はintactであることが示唆された。更に兎網状赤血球粗抽出液を用いた蛋白合成系により、このRNAの鋳型活性を検討すると、ほぼ良好な活性が得られた。 以上(1),(2)により当該年度の目標は予定通り達成されたものと考えられる。
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