| 研究概要 |
1.diethylstilbesteral(DES)によってdisplaseできるエストロゲン結合蛋白を血清中に検出することはできないが、血清(血漿)をConcanavalin A-sepharoseを通し、manno-grycoprotein adsorbed sractionはDESによりdisplaseできる【E_2】 bindng siteを持つ蛋白を含むことを証明した。この【E_2】BPはKd app.1〜2×【10^(-9)】M、low capacityでTeBGと異なり、よりacid isoelectric elutionで、DESに対し親和性があり、DHTには親和性はなく,低い沈降係数をもつことが明らかになった。2.【^3H】-【E_2】に対するbind-ing sitesは35%硫安分画で最大結合容量に達したのに比し、【^3H】-DHTのbinding sitesは同濃度ではほとんど見られず45%硫安分画で最大結合容量を示した。3.【E_2】BPの測定条件を検討し安定した測定法を確立することに努めたがConcana-valin Aによる血清の前処置にartibactが入り、一定した手技とすることが困難である。測定の前処置をさらに簡便でしかも一定した手技を得るための検討がさらに必要である。4.エストロゲン結合蛋白(【E_2】BP)の生理的意義を検討する目的で正常月経周期婦人の血中【E_2】BPを連日測定した。月経周期の7〜9日目に検出可能レベル(0.05〜0.1nM)が測定でき、その後急激に上昇して9〜12日目にピーク(0.3〜2.0nM)に達する。この【E_2】BPのピークが下降するのは排卵直前のエストラジオールのピークより前である。そのピークの差はおよそ3日目である。【E_2】BPは排卵周期と関連して変動することを明らかにした。5.正常月経婦人の月経周期における【E_2】BPとEstradialとの相関関係を検討するのに抗Es-trogenモノクローナル抗体を用いて尿中エストロゲンを測定した。さらに臨床的には本法によるEstrogen測定,尿中LH測定,超音波検査でのfollicleの消長による排卵時期の推定との関連を検討したが、一定した相関を認め臨床的有用性を明らかにした。
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