研究課題/領域番号 |
61570800
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
東 政弘 琉球大学, 医学部, 助教授 (60101474)
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研究分担者 |
佐久本 薫 琉球大学, 医学部, 助手 (40162333)
新崎 盛雄 琉球大学, 医学部, 助手 (50117561)
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キーワード | エストロゲン結合蛋白 / 血中 / E_2BP / 月経周期 / E_2結蛋白のheterogenity |
研究概要 |
血中E_2BPについて次のような分析結果を得た。1)〔^3H〕E_2をradiolabeled ligandとしDESをそのCompetitorとしたScatchard分析では、whole serumやplasmaにはspcific bindingはほとんどなかったが、Concanaval in-A bound fractionにはDESによりdisplaceされるE_2BPをdetectすることができた。このbinding capacityは約1.2nMで、Kdは2.6×10^<-9>Mであり、高いaffinityをもっていた。2)同時に〔^3H〕E_2を用いたScathard分析においてDESのかわりにE_2をCompetitorした場合は、Kdが10^<-9>Mと10^<-8>Mの2種類のbinding componentsの存在することが示された。3)40nM〔^3H〕E_2でもってprelabeledされたConA-binding plasma proteinのlsoelectric focusingの成績ではlsoelectric pointがP^H3.9と4.9の2つのbinding activityのpeakがみられた。4)4μMのunlabeled DHTの存在下に前と同じように40nM〔^3H〕E_2でprelabeledしたConA-bound plasma proteinのlsoelectric focusingではP^H4.9の2nd peakは消失し、P^H3.9のシングルpeakとなった。5)次にConA-bound serum proteinのlsoelectric focusingにより得られた1st peakと2nd peakをsucrose density gradientにかけると1stのE_2 binding proteinはovalbuminのmarkerに近いfractionにpeakをもって沈降してきたが、2nd peakのTeBGはE_2 binding proteinより高いS valueを示した。6)E_2 binding proteinとTeBGに対する他のステロイドのCompetitionの成績では両者においてsteroidsのaffinityが明らかに異なる結果を得た。7)正常月経周期をもつ婦人の月経周期における血清E_2BPのbinding capacityの変動をみると、月経周期の10日目にpeakを示し、12日目には急激に低下し排卵から22日目ごろまではほとんど測定不可能に近く、黄体期の後期から再び上昇傾向がみられた。このことはE_2 binding proteinが何らかの生理的な機能を有する重要な蛋白であることを示唆しているものといえる。
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