研究課題/領域番号 |
61570807
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
橋本 武次 順天堂大学, 医学部, 助教授 (80103844)
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研究分担者 |
江原 義郎 順天堂大学, 医学部, 講師 (80103894)
宇津野 栄 順天堂大学, 医学部, 助手 (50176707)
古堅 善亮 順天堂大学, 医学部, 助手 (20199433)
深間内 一孝 順天堂大学, 医学部, 講師 (60138328)
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キーワード | 血流 / 子宮収縮 / 新生児仮死 / 胎児仮死 / 胎児心拍数 / 妊娠 / 分娩 / 脈波 |
研究概要 |
1.妊娠末期の妊婦が仰臥位では、子宮が収縮して硬くなった時に右側総腸骨動脈を圧迫し、右側大腿動脈への血流を阻止するポセイロ効果をみることがある。本年度はポセイロ効果が出現した妊婦の病態とそれが胎児におよぼす影響を検討した。 2.検査対象は妊娠36週以降の妊婦70例と非妊婦20例について、仰臥位で両側足第1指の光電容積脈波または大腿動脈の血流速度を分娩監視装置からの胎児心拍数や外測陣痛とともにペン書きで同時記録した。血流速度は周波数が10mHzの連続波を出すペンシル型プローブを大腿動脈の血流方向に逆らって約60°の角度で用手的に当てた。 3.a)下肢の容積脈波は拡張波であり、血流は順流が平均42cm/sec、逆流が平均13cm/secの二相波であった。 b)ボセイロ効果が分娩時に出現した症例についてみると、(1)その症例数は13例(18%)で、右側下腿への血流が完全に遮断されたもの5例、不完全に阻止されたもの8例あった。その出現時期はすべて分娩第1期であった。(2)その収縮期血圧は130mmHg以上が2例、100mmHg未満が2例であり、血圧と特別な関係はみられなかった。(3)胎盤の付着部位は対照例に比べ子宮後壁(5例)と子宮右側壁(4例)に多かった。(4)遅発一過性徐脈が7例(54%)に出現し、羊水混濁2例、羊水過少1例が見られた。(5)分娩様式は帝切2例、吸引分娩1例のほか10例は正常分娩となった。(6)新生児仮死例はなく、SFD児1例のほかに新生児異常は見られなかった。 この研究成果は、この領域における専門学会である日本臨床生理学会に発表した。
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