研究課題/領域番号 |
61570845
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
福田 雅俊 琉大, 医学部, 教授 (90009928)
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研究分担者 |
小杉 忠誠 琉球大学, 医学部, 助教授 (80045517)
三村 悟郎 琉球大学, 医学部, 教授 (50040514)
内藤 誠 琉球大学, 医学部, 助教授 (20049018)
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キーワード | 糖尿病性網膜症 / 福田病期分類 / 網膜光凝固療法 / 汎網膜光凝固 / 病巣光凝固 |
研究概要 |
1.最近約2年間に網膜光凝固療法を当機関で実施した406眼の糖尿病性網膜症例の治療成績を最終凝固後半年以上経過した時点で遡及的に検討した結果次の結果を得た。B【I】期(福田分類による,以下同じ)のものでは凝固数300以下のものが有意に進行阻止率が高かく、視力改善例も多い。B【II】期では600以下のものが、600以上のものより有意に有効例が多い。B【III】期では凝固数による成績の差はない。B【IV】〜B【V】期は400以下のものが400以上のものに比較して有意に成績がよい(いずれもP<0.01)。 結論として、從来信じられているように3000以上も凝固するような汎網膜光凝固療法が最善のものではなく、より少数にして有効な凝固法を検討する必要があること。B【I】期が最適の網膜光凝固適応期であること。が明らかとなった。(少数凝固療法は病巣凝固療法で統一したい。) 2.以上の結果を国際眼科学会(昭和61年5月 於ローマ)及びNIH眼病理学モーニング・セミナー(昭和62年5月 於米国ベテスタ)に於て発表したところ、特に後者で多くの発言,検討があり、少くとも既報(NIH指導研究)の汎網膜光凝固の1/10程度の凝固でも有効例のあることは再検討の意義のあること。この種の研究は左右同程度の病変を持つ症例の左右眼に異る数の凝固を行って、結果を比較検討すべきである。との意見を得た。 3.従って今秋以後このような研究計画の下で、比較研究を開始している。多数例にはならぬが、10〜20例についの成績は62年度末に発表出来るものと考えられる。 4.將来より多数の施設・機関との広域協同研究が必要になる可能性も多いと推定される。
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