研究概要 |
1.抗原の作製.プロスタグランジン(PG)と牛血清アルブミン(BSA)の縮合反応は、pH5.5リン酸緩衝液中に溶解したBSAに水溶性カルボジイミドを加え、数10μlのメタノールに溶解したPG【E_2】を徐々に加え、室温で一夜撹拌反応させ縮合物を得ることができた。また、その結合比を求める方法は、ラジオアイソトープを使用せず吸光光度計により、PG【E_2】,およびBSAを定量し、両者の結合比を求めた。 2.免疫方法.免疫は、上記方法により作製した抗原をBalb/Cマウスの腹腔内に注射し行った。一回目は、FreundのComplete adj vantと,2回目は、Incompleteと,最終免疫は、PBSで、それぞれ一週間の間隔で行った。そして最終免疫3日後に融合した。通常用いられている抗原量では、充分感作されず抗体の産生はみられなかった。再免疫の は、倍量の抗原を用い行ったところ感作された。融合後の抗体産生のHybridomaが増殖してくる為には、充分感作されていることが必要である。その目安とし脾腫の状態によりある程度判断している。つまり、脾重量が、対照のものと比べて数倍以上のものを融合に用いると抗体産生Hybridomaの増殖に好結果を得た。 3.抗体産生Hybridomaのスクリーニング.ハプテン抗体のスクリーニングは、普通ラジオアイソトープを使用し行っている。今回、それを用いず、ELISA法により行った。抗原作製方法と同様にPG【E_2】とポリリジンとの縮合物を作製し、これを抗原としてポリ塩化ビニール製の96well plateに吸着させ、非特異吸着をEgg.albuminでブロッキングをし、以下通法により行い肉眼的,吸光光度計により陽性wellを検索した。現在、クローニング中であり、抗体が得られれば、特異性などを調べ、免疫組織化学的に検索していく。
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