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1986 年度 実績報告書

味覚器のアミノ酸受容メカニズムと中枢コーディングの解析

研究課題

研究課題/領域番号 61570889
研究機関鹿児島大学

研究代表者

丸井 隆之  鹿大, 歯学部, 助教授 (40076047)

キーワード味覚受容機構 / 魚類 / アミノ酸 / 味覚中枢 / 顔面葉 / 電気生理学
研究概要

魚類を用いてアミノ酸に対する味応答を調べた本研究によって次の様な事が判明した。
1.味神経末梢記録によるアミノ酸受容機構について。
(1)鯉を使用した実験では、12種類のアミノ酸にのみ応答性を示し、更にそれらの味覚相互順応実験によりそのメカニズムは6群に分けられた。それらは更に大ざっぱに分けて、a)broadly-tuning type(L-Ala,L-Pro,Gly,L-Hyp,L-Ser,β-Ala,L-α-Abuの全てに広く応答性を示す)とb)narrowly-tuning type(L-Glu,L-Asp,L-His,L-CysH,Betaineが各々独立して受容機構をもつ)に分類された。また相互順応実験中にL-AspとBetaineが存在することによって他の多くのアミノ酸の応答が増強されると共に閾値が2log unitsから4log unitsも低い濃度へとシフトした。この事はエサとなるものには種々のアミノ酸や他の化合物を含んでいるので、魚類が索餌行動中にエサをより発見しやすくしているものと考えられる。
(2)ゴンズイの末梢実験では、わずか7種のアミノ酸にしか応答せず、鯉とその受容メカニズムは異なりBetaineとL-Pro,L-AlaとGlyがそれぞれ同じ受容機構に含まれていることが示唆された。これらの結果はアミノ酸味応答のスペクトラムと受容機構は種特異性が高いことを示している。
2.味覚中枢における味応答記録。
ガラス微小電極法により延髄の顔面葉(第1次味覚核)の触および味刺激による機能的構築を調べ、この核内では体部位局在性が画然としており、触髭の占める領野が極めて大きく、触覚中枢としても働いている事が確認された。また、比較的大きな味覚中枢であるにも拘らず味応答ニューロンは背側部に局在していた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] T.Marui: UMAMI:A Basic Taste.185-199 (1986)

  • [文献書誌] T.Marui: Chemical Senses. 12. (1987)

  • [文献書誌] T.Marui: Brain Research.

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公開日: 1988-11-10   更新日: 2016-04-21  

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