研究課題/領域番号 |
61570913
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研究機関 | 城西歯科大学 |
研究代表者 |
池田 克巳 城西歯大, 歯学部, 教授 (50049350)
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研究分担者 |
栗原 徳善 城西歯科大学, 歯学部, 助手 (10186512)
下島 孝裕 城西歯科大学, 歯学部, 助手 (60146230)
渡辺 幸男 城西歯科大学, 歯学部, 講師 (90118589)
楠 公仁 城西歯科大学, 歯学部, 助教授 (50120431)
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キーワード | ヒト単球 / 合成ハイドロキシアパタイト(HA) / 骨塩(【^(45)Ca】-HA)遊離活性 / サイトカイン(PBL-sup) |
研究概要 |
骨吸収機構におけるeffector cellおよびそれに働く液性因子の作用を明確にするため、独自に合成したハイドロキシアパタイト(HA)に【^(45)Ca】を標識した【^(45)Ca】-HAおよびヒト末梢血より分離した単球の系を用いて、in vitroにおける骨塩吸収試験方法を開発し、ヒト単球の骨塩吸収への関与さらにヒト末梢血白血球培養上清(PBL-Sup)の影響について検討した。 まず、単球による【^(45)Ca】-HAからの【^(45)Ca】遊離活性(上清中に遊離した【^(45)Ca】量の添加【^(45)Ca】-HAに対する比(%)で表した)を検討した結果、細胞濃度の差による【^(45)Ca】遊離活性は、48時間培養においては単球群では0.5×【10^6】cells/mlで1.96%,1×【10^6】cells/mlで2.08%および5×【10^6】cells/mlで3.11%を示し、細胞濃度依存の【^(45)Ca】遊離活性であることが認められた。また、リンパ球群では細胞濃度にかかわらずspontaneous releaseと同程度の約1.7%を示した。この【^(45)Ca】遊離活性は、培養72時間までは経時的に増強した。さらに、単球での【^(45)Ca】遊離活性におよぼすPBL-sup(PBLと1)PHA-P,2)歯垢,3)刺激物質・無添加のおのおの24時間培養後リンスし、さらに48時間培養後、遠心分離した上清を実験に供した)の影響を調べたところ、正常ヒトPBLをPHA-Pで刺激したPBL-supの添加により、単球単独での遊離活性は3.2%を示したが、単球に50倍希釈(RPMI1640培地による)のPBL-supを添加すると、4.5%とその遊離活性は増強した。次に、健常者および歯周疾患患者から分離したPBLの1)2)、3)のPBL-sup加正常ヒト単球の【^(45)Ca】遊離活性を比較検討した結果、いずれのPBL-supも【^(45)Ca】遊離活性を増強させ、さらに両者のPBL-supを比較すると患者群のPBL-supによる増強が認められた。しかもその差は、3)および2)のPBL-supで顕著に認められた(P<0.01)。
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