研究課題/領域番号 |
61570924
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
補綴理工系歯学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
高山 義明 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (80143593)
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研究分担者 |
永井 正洋 東京医科歯科大学, 医用器材研究所精密機械部門, 助手 (10013971)
宮入 裕夫 東京医科歯科大学, 医用器材研究所精密機械部門, 教授 (50013892)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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キーワード | 義歯床 / 床用材料 / 剛性 / 強度 / 光弾性 / ひずみ分布 / 応力 / 測定法 |
研究概要 |
細菌、歯科材料の開発は目覚ましい発展を遂げている。歯科補綴領域においても、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、4-META接着性レジン、光重合レジンなどの床用材料が開発されている。しかし、これらの新素材の特性を床用材料として十分に活用するためには、単に素材の機械的特性について検討するだけではなく、義歯床という構造体としての特性を力学的に解析し、それに適した試験方法について検討を行う必要がある。また、機能時の義歯床における応力分布状態は、床用材料の選択、顎堤の形態や状態、あるいは対咬関係などによってさまざまで複雑であることが示唆される。臨床的にも義歯床に加わる荷重状態を正しく把握することは義歯床の破折といった問題を防ぐばかりでなく、義歯装着時の残存歯、床下支持組織の状態を良好に保つ上で重要である。そこで本研究では、機能時の義歯床における応力分布の解析と、合理的な義歯床の設計および義歯床用材料として開発された新素材の試験方法を確立するためのシミュレーションモデルの開発について基礎的な検討を行った。すなわち、使用される床用材料により大別されるレジン床および金属床について機能時を想定した一様曲げモーメントを全部床義歯に負荷し、構造体としての義歯床の剛性、強度およびひずみ分布を求め、義歯床を構成する素材の機械的特性が機能んときの義歯床に及ぼす影響について検討を行った。当研究の成果は、研究成果報告書に論文として掲載した。 シミュレーションモデルの開発については基礎的な研究で得られた結果と臨床結果とを比較検討するため、全部床義歯装着者を対象に、その旧義歯および新義歯にひずみゲージおよび小型圧力を用いてひずみと分布を計測し、解析を行っている。また、機能時の負荷状態を再現する装置の開発に向けて、現在、擬似粘膜の検討を行っている。
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