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1988 年度 実績報告書

HY剤を添加した石こう系仮封材の試作に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 61570938
研究機関城西歯科大学

研究代表者

山賀 谷一郎  明海大学, 歯学部, 助手 (90049403)

キーワードHY剤 / 歯科用石こう / 仮封材 / X線回折分析 / EPMA分析 / Fの浸透
研究概要

HY剤の象牙質への作用を調べる目的で、HY剤のみを象牙質表面に作用させたときの象牙質の表面性状の変化、そしてHY剤の象牙質への取り込み状態について検討して来た。そこで今回は、Ca^<++>やHPO_4^<-->が窩洞側にあるときの方がHY剤がすみやかに作用するか、又は逆に、歯髄側にある方がHY剤がすみやかに作用するかを確認する目的で、窩洞側と歯髄側を分離し、それぞれをCa^<++>やHPO_4^<-->を含有する石灰化溶液、逆に、Ca^<++>やHPO_4^<-->を含有しない蒸留水や生理食塩水に浸漬させたときの、HY剤の象牙質への取り込み状態の観察を行った。
(実験方法)新鮮抜去臼歯(人歯)に単純なボックス窩洞を形成し、このとき生じた象牙質切削面スメアー層は10ー3溶液(10%クエン酸、3%塩化第2鉄溶液)を30秒間作用させ、水洗したのちエアーを用いて乾燥させ、HY剤のみを水で練り、窩洞への充填を行った。HY剤を充填した歯をアクリル樹脂管の中に常温重合レジンを用いて固定し、窩洞側と歯髄側との分離を行った。つぎに、窩洞側すなわち外側の溶液を蒸留水と石灰化溶液、そして歯髄側すなわちアクリル樹脂管内の溶液を蒸留水、石灰化溶液と生理食塩水に変化させた6通りの溶液中に浸漬した後、取り出し、窩底象牙質表面のX線面折、そして同じ試料をレジン包埋し、頬舌的に割断してEPMA分析を行った。
(結果と考察)・X線回折分析:窩底象牙質表面にCaF_2が認められたのは、窩洞側と歯髄側がともに石灰化溶液(Ca^<++>とHPO_4^<-->を含有)のときであった。
・EPMA分析:(1)Fの浸透は、窩洞側と歯髄側とがともに石灰化溶液(Ca^<++>とHPO_4^<-->を含有)のときの方が大きかった。
(2)象牙質中のCaの増大は、窩洞側が石灰化溶液(Ca^<++>とHPO_4^<-->を含有)のときに顕著に見られた。

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公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

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